米国債:利回りは8カ月ぶり高水準から低下、失業率に反応

米国債市場では10年債利回りが一時 約8カ月ぶり高水準をつけたものの、水準を切り下げる展開となった。 昨年12月の米失業率が市場予想を上回ったことから、金融当局が緩和策 を当面は終了しないとの観測が強まった。

米国債は売りが先行した。前日発表された米連邦公開市場委員会 (FOMC、12月11-12日開催)の議事録で量的緩和第3弾による毎月 の債券購入が年内に終了する可能性が示されことが背景にある。この日 発表の米失業率は7.8%と前月から変わらずとなり、ブルームバーグが まとめたエコノミストの予想中央値(7.7%)を上回った。これを手掛 かりに、国債は下げ幅を縮小した。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の債券取 引部門シニア・バイス・プレジデント、マイケル・フランゼーズ氏は、 「米国が非常に厳しい状況にある間は、当局は緩和措置を続けざるを得 ない」と指摘。「異例の低金利は2015年まで維持される。それは揺らい でいない」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の1.90%。一時は1.97%と昨年4月26日以来の高水準 となった。同年債(表面利率1.625%、2022年11月償還)価格は1/8上げ て97 17/32。

30年債利回りは3bp低下の3.10%。一時は3.18%と昨年4月25日 以来の高い水準をつけた。

米国債のインターディーラー・ブローカーで最大手のICAPによ れば、この日の出来高は午後5時1分現在で4030億ドルと、昨年9月13 日以来の最大となった。昨年の平均は1日当たり2390億ドルだった。

追加緩和は成長に寄与せず

米労働省が発表した12月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比15万5000人増。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は15万2000人増だっ た。前月は16万1000人増と速報値の14万6000人から上方修正された。

米リッチモンド連銀のラッカー総裁は、金融面での追加の景気刺激 策が成長を押し上げる可能性は低く、金融当局の信頼性の「限界を試す ことになる」との考えを示した。

総裁はメリーランド銀行協会での講演で、「いずれかの時点で、政 策金利引き上げとバランスシートの規模縮小により刺激策を解除する必 要がある。バランスシートの規模が大きくなればなるほど、一見ささい な政策ミスに対する金融当局の脆弱さが増すことになる」と述べた。

「積極関与を続ける」

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)はブルームバーグテ レビジョンとのインタビューで、「7.8%という失業率は米国になお失 業の問題があることを示している。当局は積極関与を続けるだろう」と 話した。

ニューヨーク連銀がプライマリーディーラー(政府証券公認ディー ラー)を対象に昨年12月のFOMC会合前に実施した調査によると、資 産購入プログラムは1年以上継続すると予想されていた。

調査の中央値は資産購入プログラムが2014年第1四半期(1-3 月)まで続くとの回答だった。

原題:Treasury Yields Fall From Eight-Month High on Jobless-Rate Miss(抜粋)

--取材協力:Caroline Salas Gage.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE