米国債:3日続落、FOMC議事録が債券購入終了に言及

米国債相場は3日続落。10年債利回 りは約7カ月ぶりの水準に上昇した。連邦公開市場委員会(FOMC) 議事録で、一部のメンバーが2013年中の債券購入終了の可能性に言及し たことが明らかになり、売りが続いた。

12月の民間部門の雇用者数が増加し、4日発表の雇用統計が予想を 上回るとの見方が強まり、米国債市場では売りが先行した。前日は議会 が大半の世帯の所得税増税を避ける法案を可決し、行き詰まっていた 「財政の崖」回避の方法をめぐる交渉で妥結したことが売り材料だっ た。議会は次に連邦債務上限引き上げの問題に取り組む必要がある。債 務は12月末に現行の法定上限である16兆4000億ドルに達した。

SEIインベストメンツで80億ドルの資産運用に携わるショーン・ シムコ氏は「数人のFOMCメンバーが資産購入の中止に言及したこと で相場水準が一変した」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時7分現在、10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の1.90%。一時は1.91%と5月10日以来の高水準 となった。同年債(表面利率1.625%、2022年11月償還)価格は18/32下 げて97 1/2。

30年債利回りは8bp上昇の3.12%と、5月4日以来の高水準。

議事録

議事録では、資産購入を続ける期間をめぐり参加者の間で意見が分 かれたことが示された。予想を示した参加者を見ると、13年半ばごろに 終了するのが適切と指摘した参加者と、年央以降も続けるべきだとした 参加者の割合は「ほぼ半々」だった。

FOMCは12月11-12日の定例会合で、政府支援機関の毎月400億 ドル規模の住宅ローン担保証券(MBS)購入に加え、米国債を毎 月450億ドル購入する方針を表明。資産購入プログラムを総額850億ドル に拡大した。FOMCはプログラムの上限や期間には言及せず、「労働 市場の見通しが大幅に改善されない場合」、資産購入を継続する方針を 明示した。

ニューヨーク連銀はこの日、量的緩和政策の一環として、2017年1 月から同年9月までに償還を迎える債券を51億ドル相当購入した。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)の 米国債戦略責任者、ウィリアム・オドネル氏は「財政の崖からの致命的 な影響という最悪の状況を回避し、今年リセッション(景気後退)入り する可能性は低いとの見方が強まっているようだ」と語った。

ADP

給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが 発表した給与名簿に基づく集計調査によると、昨年12月の民間部門の雇 用者数は前月比で21万5000人増加した。ブルームバーグがまとめたエコ ノミストの予想中央値は14万人の増加だった。

別のブルームバーグ調査によると、4日発表の12月の雇用統計では 非農業部門雇用者数は15万2000人増が予想されている。11月は14万6000 人増だった。失業率の予想は2008年以来の低水準である7.7%での横ば いとなっている。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーの債券ストラテジスト、 ケビン・フラナガン氏(ニューヨーク州パーチェス在勤)はADP統計 について、「あす発表の雇用統計の前触れと位置付けられており、その ために国債が売られた」と指摘した。

労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み) は、前週から1万件増加して37万2000件。ブルームバーグ・ニュースが まとめたエコノミスト予想の中央値は36万件だった。

労働省の報道官は申請件数について、ホリデーシーズンの影響を反 映していると説明。8つの州・準州は先週、労働省に推計値を報告し た。また労働省は1州について推計値を算出した。

原題:Treasury 10-Year Note Yield Touches 7-Month High on Fed Minutes(抜粋)

--取材協力:Lucy Meakin、Wes Goodman.

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