1月2日の米国マーケットサマリー:株が大幅高、米財政合意

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.3186   1.3204
ドル/円             87.26    86.70
ユーロ/円          115.06   114.48


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種       13,412.55     +308.41   +2.4%
S&P500種           1,462.42     +36.23    +2.5%
ナスダック総合指数    3,112.26     +92.75    +3.1%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .25%        +.01
米国債10年物     1.84%       +.08
米国債30年物     3.04%       +.09


商品 (中心限月)                     終値   前営業日比 変化率
COMEX金     (ドル/オンス)  1,688.80    +13.00    +.78%
原油先物         (ドル/バレル)   92.93     +1.11    +1.21%

◎NY外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では円とドルが高利回り通貨に対して下 落。米議会で大半の世帯の所得税増税を回避する財政法案が通過し、 「財政の崖」の悪影響が回避されたことで、安全性へ逃避する動きが後 退した。

ドルは主要通貨の大半に対して値下がり。ボラティリティ(変動 性)を示す指数は6月以来の低水準に低下した。オーストラリア・ドル とニュージーランド(NZ)ドルは上昇。円はドルに対し下落し、2010 年7月以降で初めて1ドル=87円台まで円安が進んだ。安部晋三首相が 円高からの脱却を目指す方針をあらためて示したことが手掛かり。

シティグループのG10通貨戦略担当の北米責任者、グレッグ・アン ダーソン氏(ニューヨーク在勤)は電話取材で、「米経済が1-3月 (第1四半期)にリセッション(景気後退)に陥る大きなテールリスク があったが、それは取り除かれた」と指摘。「それがリスク選好の面で 助けとなった。今後もリスク資産にプラスとなるだろう。ただし、米国 の政策をめぐってはなおも疑問が残っている」と続けた。

ニューヨーク時間午後3時現在、円はユーロに対し前営業日 比0.3%安の1ユーロ=114円81銭。一時115円99銭と、11年7月8日以 来の円安・ユーロ高水準となった。対ドルでは0.5%値下がりし1ドル =87円12銭。一時87円33銭と、10年7月29日以来の円安・ドル高水準を 付けた。

◎米国株式市場

2日の米国株は上昇。S&P500種は約1年ぶりの大幅高となっ た。歳出削減と増税が重なる「財政の崖」の影響を回避する法案を米議 会が可決させたことが好感された。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値によると、S&P500種 は2.5%高の1462.42。ダウ工業株30種平均は308.41ドル(2.4%)高 の13412.55ドル。

ウェルズ・キャピタル・マネジメントのチーフ投資ストラテジス ト、ジェームズ・ポールセン氏は、「財政の崖からの転落が何を意味す るのか、その不透明感から株は売りが膨らんでいたが、今はその不透明 感が払しょくされた」と述べ、「われわれは実体経済により近い材料を 基に株式市場を再評価している。経済統計の大半はかなり良好な内容 だ」と続けた。

下院本会議は東部時間1日午後11時過ぎに、99%以上の世帯の所得 税増税を取り消す法案を可決した。

◎米国債市場

米国債相場は続落。10年債利回りは約2カ月ぶりの大幅上昇となっ た。米議会が財政法案を可決したことで景気拡大基調が持続するとの観 測が広がり、安全とされる米国債に逃避する動きが後退した。

利回りは昨年10月25日以来の高水準をつけた。「財政の崖」回避の 方法をめぐり交渉が行き詰まっていた政府と議会は、大半の世帯の所得 税増税を避ける法案で合意、議会はこれを可決した。議会は次に連邦債 務上限引き上げの問題に取り組む必要がある。債務は12月末に現行の法 定上限である16兆4000億ドルに達した。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の債券取 引部門シニア・バイス・プレジデント、マイケル・フランゼーズ氏は、 「債券を手放す動きが広がっている。一定の措置が施され、当面の歳出 削減や大規模な増税は回避された」と指摘。もっとも、「今度は債務上 限の問題が迫っており、米国債は買いの好機だ」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後3時31分現在、10年債利回りは前営業日比8ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)上昇の1.84%。一時は9bp上昇し、昨年10月17 日以来の大幅上昇となった。同年債(表面利率1.625%、2022年11月償 還)価格は22/32下げて98 3/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。2週間ぶりの高値となった。米政 府と議会の財政合意を好感し、商品全般が上昇した。

商品24銘柄で構成するS&PのGSCIスポット指数は一時1.6% 値上り。米下院は大半の世帯の所得税増税を回避する法案を可決した。 この日は工業用金属も急伸したほか、株価も上昇した。

TDセキュリティーズのバイスプレジデント、スティーブ・スカカ ロシ氏は電子メールで「一定の合意が成立したというニュースを市場は 好意的に受け止めている」とコメントした。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物2 月限は前営業日比0.8%高の1オンス=1688.80ドルで終了。一時 は1695.40ドルと、中心限月としては先月18日以来の高値をつけた。前 日は新年の祝日のため立ち会い取引は休場だった。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続伸。約3カ月ぶり高値に上伸した。 世界最大の石油消費国、米国で経済成長を脅かすと懸念されていた減税 と強制的な歳出削減に対し、この大半を回避、もしくは先送りする法案 を議会が可決した。

米国民の99%超の増税を無効化する法案が上院を通過し、米下院は これを可決。オバマ米大統領は法案に署名する意向を明らかにした。外 国為替市場でユーロが対ドルで上げを消すと、原油も伸び悩んだ。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マ サチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は「財政 合意で米経済に対する楽観が高まった。原油は大きく上昇している」と 指摘。「ほとんどの国民が増税を免れたのは大きい」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前営業 日比1.30ドル(1.42%)高の1バレル=93.12ドルで終了。終値として は昨年9月18日以来の高値。

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