米国株(2日):急伸、S&P500種は1年ぶり大幅高

2日の米国株は急伸。S&P500種 は約1年ぶりの大幅高だった。歳出削減と増税が重なる「財政の崖」の 影響を回避する法案を米議会が可決させたことが好感された。

S&P500種株価指数の産業別10指数はいずれも上昇。ダウ工業 株30種平均はすべての銘柄が上昇した。アップルやフェイスブックを中 心にテクノロジー株が高い。鉄鋼のUSスチールも上昇。クレディ・ス イス・グループが同社の株式投資判断を引き上げたことが手掛かりだっ た。カーシェアリングのジップカーは、レンタカー会社エイビス・バジ ェット・グループによる買収を材料に大幅上昇した。

S&P500種は2.5%高の1462.42。ここ2営業日での上昇率は4.3% と、2011年11月以来で最大。ダウ工業株30種平均は308.41ドル (2.4%)高の13412.55ドル。ナスダック総合指数は3.1%上昇し て3112.26。

ウェルズ・キャピタル・マネジメントのチーフ投資ストラテジス ト、ジェームズ・ポールセン氏は、「財政の崖からの転落が何を意味す るのか、不透明感から売りが膨らんでいたが、今はその不透明感が払し ょくされた」と述べ、「われわれは実体経済により近い材料を基に株式 市場を再評価している。経済統計の大半はかなり良好な内容だ」と続け た。

「財政の崖」の影響回避

下院本会議は東部時間1日午後11時過ぎに、99%以上の世帯の所得 税増税を取り消す法案を可決した。

6000億ドル相当の減税失効と強制的な歳出削減が重なる財政の崖を めぐる1年に及ぶ協議は超党派の法案可決で終了した。オバマ大統領は 署名する意向を明らかにしている。

ただ今回の法案は財政赤字削減への包括的な合意を意味するもので はない。直ちに痛みを伴う財政の崖の影響は避けられたが、財政赤字抑 制に向けた小さな一歩にすぎず、連邦債務の上限引き上げをめぐって2 月に再び与野党が対立する公算が大きい。

S&P500種は2012年に13%上昇。これで2009年3月9日から続く 強気相場での上昇率は111%となった。

ISM製造業景況指数

米供給管理協会(ISM)が発表した12月の製造業景況指数は50.7 と、前月の49.5から上昇。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想 の中央値は50.5だった。同指数で50は製造業活動の拡大と縮小の境目を 示す。

商務省が発表した昨年11月の米建設支出は市場の予想外に前月比で 減少した。非居住用および公共部門の建設が大きく落ち込んだ。

景気敏感株で構成されるモルガン・スタンレー・シクリカル指数 は2.9%上昇、ダウ輸送株平均は2.4%高と、いずれも2011年7月以来の 高水準だった。

金融株は2.9%高。バンク・オブ・アメリカ(BOA)は3.6%上 昇、シティグループは4.3%値上がりした。テクノロジー株は3.2%高。 アップルとフェイスブックはそれぞれ3.2%と5.2%の上昇だった。

S&Pスーパーコンポジット住宅建設株価指数は2.7%高、指数を 構成する11銘柄はいずれも上昇した。

カジノ運営会社ウィン・リゾーツとラスベガス・サンズはいずれも 上昇。両社の経営するホテルがあるマカオでは、12月のカジノ収入が過 去最高を記録。クリスマスに合わせた販促活動が奏功し、旅行客が増加 した。

USスチールは8.6%高。クレディ・スイスは同社の株式投資判断 を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に引き上げた。

ジップカーは48%の急伸。エイビス・バジェットはジップカーを4 億9100万ドル(1株当たり12.25ドル)で買収することで合意した。買 収額は12月31日終値を49%上回る水準となる。

原題:S&P 500 Rallies Most in One Year as Lawmakers Pass Budget Deal(抜粋)

--取材協力:Tom Stoukas.

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