2012年12月28日、木村次郎右衛門さ んは男性の長寿世界記録を更新した。生まれたのは大英帝国にビクトリ ア女王が君臨していた115年前だ。

ギネス・ワールド・レコーズ(ギネス世界記録)によると、京都府 京丹後市在住の次郎右衛門さんは1897年(明治30年)4月19日生まれ。 昨年ギネスに男性の世界最高齢と認定された次郎右衛門さんは28日 で115歳と253日存命し、男性の長寿世界一の記録を塗り替えた。1998年 に亡くなった米カリフォルニア州のクリスチャン・モーテンセンさん の115歳と252日がこれまでの最高記録だった。女性の長寿世界一は1997 年に122歳で死去したフランス人のジャンヌ・カルマンさん。

次郎右衛門さんについておいの三宅保さん(80)は「毎日の生活の 中で『わしは生きるんだ』という強い気持ちが表れている。自分は正し く生きていると全てに自信を持っているんだろう」と話す。

次郎右衛門さんは、米ジェロントロジー・リサーチ・グループ(ロ サンゼルス)が世界の高齢者上位64人のリストに掲載する日本人22人の うちの1人。厚生労働省によると、日本の100歳以上の高齢者の数は9 月時点で5万1376人に上り、1年前から7.6%増加した。世界で最も高 齢者の比率が高い日本では、人口10万人当たり40人が100歳以上という 計算になる。

ジェロントロジーによると、次郎右衛門さんよりも15日早く生まれ た米アイオワ州のディーナ・マンフレディーニさんが12月17日に亡くな ったため、次郎右衛門さんは存命する世界最高齢者となった。2位は今 週24日に115歳の誕生日を迎えた大久保琴さんだ。

規則正しい生活

次郎右衛門さんは孫の妻の木村栄子さんと一緒に暮らす。栄子さん は次郎右衛門さんを毎朝7時半に起こし、車いすに乗せて食卓に連れて いく。朝食はおかゆにジャガ芋と野菜のみそ汁。次郎右衛門さんは一日 の大半をベッドで過ごしているが、これまで大病を患ったことはなく、 会話もしっかりしているという。

「おじいちゃんは何に対しても前向き。後ろを振り返らないし楽天 的。元気だし、ちょっと調子が悪くなってもまたよみがえるような感 じ。人が来はると元気になるし」と栄子さんは次郎右衛門さんの達者ぶ りを表現する。

保さんによると、次郎右衛門さんの本当の誕生日は3月19日。記録 で4月19日となっているのは、1955年の自治体合併でデータを統合した 際、担当者が誕生月を誤って記入したためという。

次郎右衛門さんは65歳で退職するまで郵便局で45年間働いた。1920 年代には日韓併合後の朝鮮半島で、政府の通信部門に勤務した経験もあ る。その後、日本に戻って近所に住む木村八重さんと結婚した。

長寿一家

次郎右衛門さんは三宅家の6人兄弟姉妹の3番目に生まれ、金治郎 と命名された。跡取りがいなかった木村家に婿入りし、9代目・次郎右 衛門を名乗った。保さんによれば、次郎右衛門さんは真面目で、兄弟と 飲む時もきちんと座り、酔っても静かだったという。

妻の八重さんは34年前に74歳で亡くなった。保さんによると、次郎 右衛門さんの兄弟姉妹5人のうち4人は90歳を超えるまで生き、末弟 は100歳で亡くなった。次郎右衛門さんには子供5人と孫14人、ひ孫25 人、やしゃごが13人いる。

原題:Japanese 115-Year-Old Becomes Oldest Man in Recorded History(抜粋)

--取材協力:Terje Langeland.

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE