米国株(21日):反落、下院共和党の法案採決取りやめで

米株式相場は反落。下院共和党指導 部が富裕層向け増税を盛り込んだ法案の採決を取りやめたことから、財 政協議が難航しているとの懸念が広がった。S&P500種株価指数は週 間ベースでは上昇した。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)は2%安と、ダウ工業株30種平 均の構成銘柄で下げが最もきつい。決算で赤字が拡大した半導体メモリ ー最大手のマイクロン・テクノロジーは大幅安。スマートフォン(多機 能携帯電話)「ブラックベリー」のメーカー、カナダのリサーチ・イ ン・モーション(RIM)は23%の急落となった。サービス料の大幅な 見直し計画が嫌気された。一方、利益がアナリスト予想を上回ったナイ キは大幅高。

S&P500種株価指数は前日比0.9%安の1430.15で終了。11月14日 以来の大幅安となった。年初からはなお14%上げており、このまま終え れば年間では2009年以来の大幅高となる。ダウ工業株30種平均は前日 比120.88ドル(0.9%)下落の13190.84ドルで終えた。

スタイフェル・ニコラスの市場ストラテジスト、ケビン・キャロン 氏は電話インタビューで、「下院にあのような強硬派がいるため、合意 なく年を越す可能性が高まったようだ」と指摘。「合意に至るかどうか 分からず、合意に至るとしてもその時期は分からない。現時点ではまっ たく先が読めない」と述べた。

財政協議

S&P500種は30日移動平均を約52%上回る水準にある。この日は 全10セクターが下げた。今週の初めは財政協議が進展しているとの見方 から上昇したが、その後に伸び悩み週間では1.2%高にとどまった。議 会予算局(CBO)は議会が財政協議で合意に至らず、1月から6000億 ドル規模の強制的な歳出削減と減税措置の打ち切りが発生すれば、リセ ッション(景気後退)に陥る可能性があると指摘している。

前日はベイナー下院議長がオバマ大統領と財政協議を続けるとの見 通しを示したことから上昇した。しかし、同議長が共和党内の増税反対 派に譲歩して、年収100万ドルを超える世帯への増税を織り込んだ計画 の採決を見送ったため、株価先物はその後に下落した。

下院と上院はクリスマス休暇後まで新たな採決は行わず、「財政の 崖」回避の時間は1週間を切ることなる。

リサーチ・アンド・アセット・マネジメント(チューリヒ)のオッ トー・バサー最高投資責任者(CIO)は電話インタビューで、「2013 年上半期に財政引き締めの影響で経済成長が2ポイント押し下げられる ことを考慮する必要がある。米経済の減速は避けられず、相場を圧迫す るだろう。現時点で確かなものは何もない」と述べた。

経済指標

11月の米個人消費は前月比で増加した。感謝祭やクリスマス向けな ど贈答品の支出増が影響した。個人消費支出(PCE)は前月比0.4% 増加となった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値と一 致した。個人所得も増加した。

11月の米製造業耐久財受注は前月比で増加し、伸びは市場予想を上 回った。製造業耐久財受注額は前月比で0.7%増加。伸びはブルームバ ーグがまとめたエコノミスト予想の中央値0.3%増を上回った。前月 は1.1%増に上方修正された。

S&P500種のセクター別では、通信サービスや金融、エネルギー の下げが目立った。

BOAは2%、シティグループは1.7%、JPモルガン・チェース は1.2%それぞれ下げた。

マイクロン・テクノロジーは6.9%安と、S&P500種構成銘柄で下 落率首位となった。9-11月(第1四半期)決算は赤字が拡大した。パ ソコン(PC)需要の低迷がメモリーの供給過剰を招き、価格に響い た。

原題:U.S. Stocks Decline After House Republicans Cancel Budget Vote(抜粋)

--取材協力:Michael Shanahan、Stephen Voss、Emma Charlton、Mark Gilbert、Claudia Carpenter、Ash Kumar、Richard Frost、Cecile Vannucci.

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