米連邦エネルギー規制委員会( FERC)は10月31日、英銀バークレイズに対し、2006年終盤から08年 までに国内西部地域での電力取引市場を不正に操作したとして、4 億3500万ドル(約347億円)の民事制裁金の支払いと3490万ドルの不正 利益返還を勧告した。

FERCは同日出した理由開示命令で、処分すべきでない十分な理 由があれば、30日以内に返答するようバークレイズに求めた。同委はま た、トレーダーのスコット・コネリー氏に対して1500万ドル、同僚3人 にそれぞれ100万ドルの制裁金支払い同意を求めた。

バークレイズの広報担当、マーク・レーン氏は発表文で、 「FERCが31日に取った行動は遺憾だ。バークレイズと元トレーダー に関するFERCの主張には強く異議を唱える」とし、「当社のトレー ディングは合法的であり、適用される法律を順守していたと確信する」 との見解を示した。

バークレイズは同日、FERC以外にも米司法省と証券取引委員会 (SEC)の調査対象となっていることを明らかにした。司法省と SECはバークレイズのビジネス獲得を手助けする第三者が海外腐敗行 為防止法に順守しておるかどうかを判断しようとしている。ロンドン銀 行間取引金利(LIBOR)不正操作事件でも、バークレイズは6月に 英米両規制監督当局に制裁金を支払った。

FERCの今回の命令は電力市場の不正操作取り締まり策の一環。 同委は2月に電力市場を取り締まる部門を設置、JPモルガン・チェー スやドイツ銀行による取引も調査中。

無謀な行為

FERCの文書は「スタッフはバークレイズの行為が少なくとも無 謀なものであったとの結論を下した」とし、トレーダーらが自分の行為 は「違法の可能性が高い」ことを承知しながら、バークレイズのマネジ ングディレクター、ジョゼフ・ゴールド氏の警告を無視したと主張。同 委は一連の不正行為で他の電力取引市場や金融市場の参加者が被った負 担は推定1億3930万ドルに上ると指摘した。

FERCスタッフは4月5日付の通告で、コネリー氏らバークレイ ズのエネルギートレーダー4人が電力取引市場の操作を共謀した疑いが あると指摘していた。「不正操作スキームのリーダー」としてコネリー 氏は他のトレーダーより多い制裁金が妥当だとした。

バークレイズ広報のレーン氏は発表文で、この命令は「一方的な文 書」だとし、同行が「この問題に関して強く抗弁」していく方針を示し た。

FERCが昨年1月以降発表した国内電力・天然ガス市場での不正 疑惑調査案件は10件以上に上っており、今年に入って北東部地域での市 場不正操作を理由にコンステレーション・エナジー・グループと過去最 高の2億4500万ドルの制裁金支払いで和解した。

原題:Barclays’ Energy Trading Draws Record $470 Million U.S. Penalty(抜粋)

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