昨年の東日本大震災による福島第一 原発事故で放射性物質が放出された福島県の沖合で捕れた魚は、現在で もなお1年前と同じ程度汚染されているとの調査結果が公表された。

26日発行の科学誌「サイエンス」に掲載された調査によると、海底 に沈殿する放射性物質が魚介類を汚染しており、汚染レベルは特に海底 に生息する魚介類で高かった。調査を行ったウッズ・ホールド・オーシ ャノグラフィック・インスティチューション(マサチューセッツ州)の 科学者ケン・ブッセラー氏は、海底に放射線源が継続的に残り、長期間 影響を及ぼすことをこの結果は示唆していると指摘した。

同氏は「これは放射線源が完全に遮断されても、今後数十年間にわ たり堆積物は汚染された状態が続くことを意味する」と説明。海底に生 息する魚介類の漁獲が禁止されている福島県沖では、魚の40%が国の食 品安全基準値を超えているという。

ブッセラー氏の調査によると、福島第一原発から放出された放射性 物質の80%余りが、原子炉冷却用に使われた水から沖合、または直接海 に流れ出た。同氏は海面付近に生息しているであろう魚を除き、魚介類 の放射性セシウムの濃度は8月時点で低下していないと指摘。同月に福 島県沖近くで漁獲された2匹のアイナメは、1キログラム当たり2 万5000ベクレルを超える線量が検出されたという。日本政府が設定した 基準値は同100ベクレル。

同氏は「セシウムやその他放射性物質の放出量と吸収量を把握する ことが、魚介類の長期的な傾向を予測する上で必要だ」とし、こうした 知識がより良い判断を助け、国民の懸念を和らげるとともに、地域の漁 業の安全性回復につながる可能性があるとの認識を示した。

原題:Fish Caught in Fukushima is As Tainted as a Year Ago, Study Says(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE