スペインが緊縮第5弾、迫る救済に備え-赤字目標達成を決意

スペインのラホイ政権は27日、発足 から9カ月で5回目となる財政緊縮パッケージを発表した。欧州に救済 を要請した場合に、より厳しい条件を課されることを避ける狙いもあり そうだ。

内閣は2013年の財政赤字を国内総生産(GDP)の4.5%とするた め、宝くじの賞金に対する新税導入や各省庁の支出削減を盛り込んだ13 年予算案を承認した。12年の赤字目標は対GDP比で6.3%。25%に達 している高失業率が市民を抗議行動にかき立てる中で、一段の緊縮はリ セッション(景気後退)をさらに悪化させる恐れもある。

モントロ予算相はマドリードで記者団に「財政赤字削減に向けた大 々的な取り組みだ」と語った。

デギンドス経済・競争力相は欧州の各国財務相に、スペインの競争 力向上と財政立て直しの政策措置を約束した。これを予算に反映するこ とで、救済を要請した場合にドイツやオランダなど融資を提供する側と なるユーロ圏の国からの要求を和らげる可能性もある。

ユーラシア・グループのアナリスト、アントニオ・バローゾ氏は26 日のリポートで、ラホイ首相は「課される条件を最小限にとどめ」スペ イン政府の権限をできる限り保持することを望んでいると指摘。最新の 緊縮パッケージには「救済策に付いてくる要求を抑える」目的があると の見方を示していた。

「社会保障支出の調整はない」

モントロ予算相はこの日、政府は年金生活者と失業者の保護に努 め、13年予算での調整は増税よりも歳出削減を中心に行うと説明した。 「社会保障支出の調整はない」と付け加えた。

予算の想定によれば、中央政府の13年歳入は2.7%増え1752億ユー ロ(約17兆5400億円)となる。支出は5.6%増えるものの、歳出抑制の 措置が赤字圧縮の58%を達成するという。

救済要請を先送りするラホイ首相へのいら立ちを一部の欧州諸国が 見せる中で、首相は25日、米紙ウォールストリート・ジャーナル (WSJ)に、国債利回りが高過ぎる状態が続くならば確実に救済を求 めると言明した。この日の10年債利回りはマドリード時間午後5時55分 現在、12ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の5.95%。

デギンドス経済相は、全ての情報を入手し時間を取ってデータを検 討した後に、救済についての決定をすると述べた。

先月ブリュッセルに送付された計画に沿って、この日閣議承認され た13年予算案には、増税と省庁の支出の8.9%削減、大企業向けの割り 戻しの廃止などが盛り込まれた。これらの措置は欧州連合(EU)の勧 告を全て満たし、それを上回るものだとデギンドス経財相は述べた。

原題:Spain Pledges Cuts to Meet Deficit Target as Bailout Looms (1)(抜粋)

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