ノキアが数十年ぶり無配か、iPhone追撃で手元現金急減

フィンランドの通信機器メーカー、 ノキアは、長引く経営再建努力の中で多額の手元現金を取り崩してい る。投資家は数十年ぶりの無配転落の可能性に身構えている。

赤字経営が続くノキアは毎月約3億ドル(約233億円)を使ってお り、投資家や債券保有者の間では資金を使い果たすリスクがあると懸念 する声が多い。ノキアはスマートフォン(多機能携帯電話)分野でアッ プルの「iPhone(アイフォーン)」やグーグルの基本ソフト「ア ンドロイド」を搭載した端末に後れを取っており、同事業のてこ入れに 苦戦している。

ストックホルムのSEBでノキア債など社債の運用に携わるミカエ ル・アンティラ氏は「ノキアにとって今最も重要なのは、できるだけ早 く売り上げを好転させて黒字化することだ」と述べ、「それまでは無配 にし、手元現金の維持を図るのが理にかなっているだろう」と指摘し た。

株価が5年連続の下落に向かっているだけに、無配に転じれば、ス ティーブン・エロップ最高経営責任者(CEO)は利回りを重視する投 資家から背を向けられかねない。

資金をめぐる不安はノキアの危機的状況の深刻さを浮き彫りにして いる。同社は少なくとも1989年以降毎年、配当を実施している。ノキア の通信機器の大口の買い手だったソ連が20年以上前に崩壊した時に同社 の経営は混乱に陥ったが、株主還元の妨げにはならなかった。

ブルームバーグの集計データによれば、2012年は無配に転落する公 算が大きい。ノキアは過去4年で配当を半分以下に減らし1株当た り0.20ユーロとしている。

ノキアの広報担当は配当計画についてコメントを控えた。同社は通 常、1月に実施する10-12月(第4四半期)決算発表で年間配当につい て明らかにしている。

原題:Nokia Dividend Elimination Looms as IPhone Chase Cuts Cash: Tech(抜粋)

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