全日空:日中間キャンセル4万席、9-11月団体客-デモなど影響

航空事業のアジア強化を目指す全日 本空輸は、尖閣諸島の領有権問題による中国での反日デモなどの影響で 日中間の航空便で約4万席のキャンセルが発生した。篠辺修副社長が26 日、都内での会見で発表した。日本航空が既に発表している1万5500席 を加えると約5万5500席となり、観光など両国間の経済への影響が予想 される。

全日空が発表した統計によると、日中間の9月から11月の3カ月で の団体旅行予約キャンセルは約4万席で、約3万7000席だった21日時点 と比べ、5日間で3000席増えた。

25日に新たに台湾の漁船団と当局の巡視船が領海に侵入したことな どで、尖閣諸島の日本政府による国有化で生じた東アジアでの緊張がよ り複雑化する可能性も出てきた。

篠辺副社長は会見で、中国線は国際線の収入の4分の1程度だと明 らかにし、今後の領土問題の影響については「現時点では出せない、も う少し時間が必要だ」と述べた。「これは政府間の話なので、早く収ま ってほしい」と付け加えた。

同副社長はまた、9月の国際旅客数は前年同月比3%の微増とな り、17カ月連続の増加との見通しを示した。しかし、同月の中国路線の 提供座席数が同16%増と前年同月より増やすのに対して旅客数は同3% 減少の見込みという。尖閣諸島を日本政府が国有化する前の8月は、提 供座席数は同16%増で、旅客数も同22%増だった。

伊東信一郎社長は同会見で「観光の方の需要は当面厳しいのではな いか」としながらも、「貨物は影響を受けていない」と指摘。日中間の 路線について「ヒートアップしている時に、何か言うのは適切ではな い。もうしばらく様子を見るのが正解だ」と語った。また同社長は、ア ジア市場については「今後の成長に必要なもの」と強調、一段と事業拡 大を進める考えを示した。

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