喜ぶのは消費者でなく銀行-FRBの住宅ローン担保証券購入

米連邦準備制度理事会(FRB)に よる住宅ローン担保証券(MBS)購入はこれまでのところ、借り換え を望む住宅保有者や不動産オーナーを支援するという本来の目的より も、ウェルズ・ファーゴやJPモルガン・チェースなど銀行の利幅拡大 に寄与している。

連邦公開市場委員会(FOMC)が13日の会合後に毎月400億ドル (約3兆1100億円)相当のMBSを市場から買い入れる方針を発表して から、新規30年物融資の金利低下幅は0.11ポイントなのに対して、住宅 ローン債権が組み込まれているMBSの利回りは0.6ポイント余りの低 下となっている。ブルームバーグとバンクレート・ドットコムのデータ が示した。この2つの金利の格差は過去最大の1.6ポイント超に達し た。一般的に格差拡大は銀行の収入増加を示唆している。

投資家がMBS価格を押し上げているとはいえ、住宅市場を支える とバーナンキFRB議長が明言している目標の達成は、銀行が消費者の 要望に対応し続けることができないことが妨げとなっている。住宅ロー ン借り換え申請が殺到している銀行は、融資金利の引き下げに消極的 だ。

世界最大の債券ファンドを運用する米パシフィック・インベストメ ント・マネジメント(PIMCO)で住宅ローン担当責任者を務めるス コット・サイモン氏は、「こう考えてみてほしい。100人が順番待ちを しているレストランがあるとすれば、そのレストランがまず最初に値下 げしようと思うだろうか」と話す。コンパス・ポイント・リサーチ・ア ンド・トレーディングのアナリスト、ケビン・バーカー氏によれば、前 回FOMCでの政策決定後、住宅ローンをめぐる利益率は今年の平均水 準から約50%拡大したと指摘した。

住宅ローン貸し出しで米上位3行のウェルズ・ファーゴとJPモル ガン、USバンコープなどが利益率改善の恩恵を最も大きく受ける可能 性がある。ウェルズ・ファーゴの広報担当ビッキー・アダムス氏、JP モルガンのトム・ケリー氏、USバンコープのテリ・チャレスト氏はコ メントを控えた。

原題:Fed Helping Lenders’ Profits More Than Homebuyers: Mortgages(抜粋)

--取材協力:Kathleen M. Howley.

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