トヨタ、日産自:中国の生産を調整-反日行動の影響で休暇を拡大

世界最大市場の中国で、トヨタ自 動車など日本の自動車メーカーは9月以降、工場の稼働停止など減産 を進める動きだ。反日感情の高まりから現地販売に影響が出始めてい るため。

自動車各社が26日に公表した8月の中国生産は、トヨタが前年同 月比18%減の6万7625台、日産自動車が同8.9%減の8万6488台、 ホンダは同10%減の4万9893台だった。昨年8月は東日本大震災か らの挽回期で増産していたため、その反動が主因だが、生産の減少は 9月以降も続く見込みだ。

トヨタは26-29日に広州と天津の工場操業を停止する。30日か ら10月7日までの国慶節(建国記念日)休暇を前倒して4日間の生産 調整を行う。10月8日以降の対応は未定。また、四川と長春の工場は 28日まで稼働し、29日から国慶節休暇に入る。広報担当の本吉由里香 氏によると、足元の受注や販売に影響が出ているため。国内でも中国 向けの生産を高級車ブランド「レクサス」を含め調整している。

中国の8月販売が過去最高の9.5万台を記録した日産自動車は、 現地のすべての工場で国慶節休暇を例年より3日早めて27日からと し、10月8日に操業を再開する。ホンダも8月の現地販売は前年同月 比15%増だが、今月18日以後、生産はフル稼働には戻っておらず、 今後は現地販売動向を見極めて国慶節前後の休暇設定を決める。

富士重工業・広報担当の川原麻美氏は反日行動の現地販売への影 響はあるが、どの程度になるかを確認していると述べた。9月以降の 販売に響いてくるとみている。一方、8月の現地生産・販売とも3- 4割減となった三菱自動車では、広報担当の村田裕希氏が現地の操業 は計画通りで、販売への影響で確認できるものはまだないとコメント した。

株価にも影響

尖閣諸島の領有権問題をめぐり、中国では反日デモが各地で発生、 日本製品不買の動きがある。中国自動車工業協会(CAAM)による と、8月の日本メーカーの乗用車販売台数は前年同月比2%減だった のに対し、ドイツ車は27%増、米国車は20%増、韓国車は13%増と なっている。

富国生命投資顧問の桜井祐記社長は、中国、韓国、おそらく台湾 でも日本車を買わないとすれば、日本の自動車メーカーは影響を受け るだろうし、その株価もまた影響を受けるだろうと指摘した。26日の 株価は、日産自が一時、前日比3.2%安の660円と、およそ10カ月ぶ りの安値になった。また一時、ホンダ株は同5.1%安の2432円、トヨ タ株が同3%安の3090円に、それぞれ下落した。

CSCインターナショナル・ホールディングスの韓偉琪アナリス トは、日系自動車会社はやりにくい状況にあり、操業停止は流れに身 を任せているようなものだと指摘。ここ数年、9-10月の時期は中国 の需要増加に合わせて生産のシフトを増やしていたという。車を買い たい人は単純に日本車でなく他のブランドを購入するとみられ、日系 メーカーは欧米メーカーにシェアを奪われるだろうとコメントした。

中国乗用車協会のデータによると、ドイツ車は今年、現地シェア

22.5%に拡大し、シェアを落とす日本車の22%を抜く見通しだ。日本 車は現地の外国ブランドで2005年からシェア首位だった。中国は09 年に米国を抜き世界最大の自動車市場となった。ブルームバーグ・デ ータによると、11年の中国は約1853万台で、2位の米国より約580 万台多かった。

--取材協力:Ying Tian Editor:Hideki Asai、Takeshi Awaji

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