ユーロが約2週間ぶり100円割れ、欧州景気の先行き不透明感で

東京外国為替市場では、午後の取引 でユーロが1ユーロ=100円を割り込んで、13日以来の安値を更新。ス ペインやギリシャを中心とした債務問題がくすぶる中、ユーロ圏全体の 景気に先行き不透明感が強まっており、警戒感からユーロ売り圧力が強 まった。

ユーロ・円相場は前日の海外市場で101円05銭まで値を戻したが、 この日の東京市場にかけて軟化。午後の取引では一時99円92銭と、約2 週間ぶりの安値を付けた。午後4時5分現在は100円ちょうど付近で推 移。ユーロ・ドル相場は海外で一時1ユーロ=1.2971ドルまで水準を切 り上げたが、東京市場では再び1.29ドル台を割り込み、一時は1.2857ド ルと、12日以来の水準までユーロ安が進んだ。

FXプライムの上田眞理人専務取締役は、欧州情勢にスポットライ トが当たると、ギリシャの離脱問題にまた議論が戻る可能性があると指 摘。さらに深刻な状況が露呈してくれば、「要は何も解決していない」 との見方につながり、ユーロ売りが加速する恐れがあるとみている。

一方、この日の午後には自民党総裁選の投開票が実施され、決選投 票を経て、安倍晋三元首相が選出された。同氏は3%の「緩やかなイン フレ」の実現を訴えており、市場では日本銀行への緩和圧力が強まると の見方から、円売りを見込む声も聞かれていた。

上田氏は、安倍氏が対中政策で強硬姿勢を示している点を挙げ、日 本経済の停滞が懸念され、「リスクオフ(回避)に結び付けられる可能 性」を指摘。ただ、衆院解散時期が依然として不透明なため、相場への 影響は限定的だったと言う。

ドル・円相場は朝方に1ドル=77円82円を付けたあと、円が強含み に推移。午後には77円70銭まで円が水準を切り上げた。午後4時5分現 在は77円72銭付近で取引されている。

欧州情勢を警戒

スペインでは、アンダルシア州が、同国の地方支援向け基金を活用 すべきか依然として検討中だという。ドイツのショイブレ財務相は25日 に記者団に対し、スペイン政府の「コミュニケーションには問題があ り」、改善の余地があると述べている。

一方、米国では、フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁が25日の 講演で、「追加の資産購入が経済成長や雇用に大きなプラスとなること はなさそうだ」と指摘。「そうした行動が労働市場や景気回復ペースに 実質的な効果をもたらすという考え方を広めるのは、金融当局の信頼性 をリスクにさらす」と述べた。

25日の米株式相場は、S&P500種株価指数が4日続落し、6月25 日以来最大の下げとなった。株価の予想変動率の指標であるシカゴ・オ プション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX指数)は12 日以来の水準に急伸している。

FXプライムの上田氏は、「米景況感の回復が遅く、グローバルの 経済に対する懸念が大きい」と指摘。前日の米国から東京市場にかけて 株安が進んでおり、「完全に元のもくあみでリスクオフ」が戻っている としている。

--取材協力:小宮弘子、Monami Yui. Editors: 青木 勝, 山中英典

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