日経平均9000円割れ、景気懸念と配当落ち影響-輸出など幅広く売り

東京株式相場は急反落し、日経平 均株価は約2週間ぶりに9000円割れ。フィラデルフィア連銀総裁が金 融当局の政策効果に慎重な見解を示すなど米国景気、為替の円高に対 する懸念が広がったほか、9月期末の配当権利落ちも響いた。電機な ど輸出関連、卸売など資源関連中心に全33業種中、32業種が安い。

TOPIXの終値は前日比15.12ポイント(2%)安の742.54、 日経平均株価は184円84銭(2%)安の8906円70銭。日経平均の 9000円割れは13日以来。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員は、「米景気がそこそこ良 くなれば、米金利が上昇して円高修正が進むが、現在は為替が好転す るまでには至っていない」と指摘。為替のマイナス効果に加え、「復興 需要で期待された国内の景気実態も良好ではない」とし、日本株は二 重の悪材料に見舞われているとの認識を示した。

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は25日、米連邦公開市場 委員会(FOMC)が今月発表した新たな資産購入計画について、「追 加の資産購入が経済成長や雇用に大きなプラスとなることはなさそう だ」と発言。そうした行動が労働市場、景気回復ペースに実質的な効 果をもたらすという考え方を広めるのは、「金融当局の信頼性をリスク にさらす」と語った。

「金融緩和は直接需要を創造するものではない。世界経済は力強 さに欠ける状況で、けん引役が見当たらない」と、損保ジャパン日本 興亜アセットマネジメントの中尾剛也シニアインベストメントマネジ ャーは強調する。

円高、景気減速で業績下振れリスク

東京外国為替市場では、欧州の景気懸念からユーロが売られ、一 時1ユーロ=99円99銭と13日以来の100円割れまであった。円は、 対ドルでも1ドル=77円台後半で高止まり。「米国で7-9月の業績 予想の下方修正がやや増えており、円高や世界景気減速などの環境下 で業績下振れリスクが高まっている」と、丸三証券の牛尾貴投資情報 部長は言う。

トヨタ自動車は、中国での現地生産計画を10月は白紙とする方針 を固めた、と朝日新聞が26日に報道。同社の広報担当は、広州と天津 工場を26-29日に生産調整で停止することを明らかにした。「中国で の反日デモの影響が企業の実体活動を通じて影響を与えていることも 警戒につながっている」と牛尾氏は見る。

配当落ち分は70円強

また、きょうの日本株市場は9月末の配当権利落ち日。ブルーム バーグ・データによると、日経平均の配当落ち分は73.45円(25日時 点)。SMBC日興証券によれば、配当落ちによる株価への影響が大き い業種は薬品、食品、金融、商社、繊維など。東証1部売買代金上位 でも武田薬品工業や三菱商事、三井物産などが大きく下げた。

東証1部33業種で下落率が大きかったのは空運、電機、輸送用機 器、卸売、証券・商品先物取引、海運、化学、鉱業、石油・石炭製品 など。商社を含む卸売、鉱業など資源関連については、きのうのニュ ーヨーク原油相場が0.6%安の1バレル=91.37ドルと続落、7週間ぶ り安値に沈んだこともマイナス材料になった。半面、小売のみ高い。

売買代金上位では、利益悪化見通しからドイツ証券が格下げした ホンダが急落し、キヤノン、ファナック、ソニーなども下落。日本航 空は売買代金首位で大幅高となったほか、グリー、ディー・エヌ・エ ーも上昇した。

自民総裁選の影響は限定的

一方、自由民主党は26日午後、党本部で総裁選の投開票を行い、 決選投票の末に安倍晋三元首相が選出された。次期衆院選で自民党が 第1党に返り咲けば、次期首相の可能性もあるが、「もともと政治に対 する株式市場の期待値が低いため、総裁が決まったからといって株価 への影響はない」と、みずほ投信の岡本氏は話していた。

東証1部の売買高は概算で14億6328万株、売買代金は1兆89 億円。値上がり銘柄数は434、値下がりは1103。

--取材協力:久保山典枝  Editor:Shintaro Inkyo

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