NY外為:ドル、対ユーロで上昇-プロッサー総裁の発言受け

ニューヨーク外国為替市場では、ド ルが対ユーロでほぼ2週間ぶりの高値に上昇。フィラデルフィア連銀の プロッサー総裁が、連邦公開市場委員会(FOMC)の政策措置でも経 済成長は押し上げられないと指摘したことに反応した。この日の米経済 指標では、住宅価格や消費者信頼感指数が市場予想を上回った。

ユーロは対ドルで一時上昇した。欧州中央銀行(ECB)のノボト ニー総裁が、現時点で金利を引き下げる必要性はないとの認識を示した ことが背景。南アフリカ・ランドは3営業日続伸。予想される利下げを 前に買い進まれた。オーストラリア・ドルは主要通貨全てに対して値下 がり。世界の株式・商品相場が上げを消したことが材料視された。

野村ホールディングスの外国為替ストラテジスト、チャールズ・サ ンタルノー氏(ニューヨーク在勤)は「きょうの米経済指標は相対的に 明るい内容で、やっと住宅市場に多少活気が見られると言えるようにな った」と指摘。「市場では欧州周辺国の問題をめぐって安心感が増しつ つある」と加えた。

ニューヨーク時間午後4時49分現在、ドルは対ユーロで前日 比0.2%高の1ユーロ=1.2903ドル。一時13日以来の高値を付けた。対 円では0.1%下げて77円79銭。円はユーロに対し0.3%上昇し、1ユーロ =100円38銭。

ユーロの動き

ユーロは今月、主要通貨全てに対して上昇。英銀バークレイズは、 対ドルでのユーロの予想を上方修正。金融当局の措置がドルにマイナス となる一方、ユーロ上昇を後押ししているためと説明した。同行は調査 リポートで、ユーロが年末までに1ユーロ=1.35ドルに達すると予想。 従来は同1.20ドルと予想していた。

ブルームバーグがまとめた銀行関係者の調査の中央値では、ユーロ は年末までに1ユーロ=1.27ドルに下落すると予想されている。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よれば、ユーロは過去1週間に0.7%安と最大の値下がり。最も上げた のは円で2%上昇。ドルは0.5%高。

ECBは7月に政策金利を過去最低の0.75%に引き下げた。ブルー ムバーグ・ニュースのエコノミスト調査では、年内にもう1度利下げが あると見込まれている。

マネックス・ヨーロッパ(ロンドン)の為替市場アナリスト、イー ムア・デイリー氏は「ECBが一段の政策緩和を試みていることか ら、10月に利下げがあるとの観測が広がっている」と指摘。「市場はス ペインの救済要請を望んでおり、スペインを救済に追い込むだろう。こ れは最終的にはユーロにプラスだ」と加えた。

プロッサー総裁

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は0.2%上昇し79.672。

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は同連銀で講演し、経済調 査では追加の資産購入が「長期金利を顕著に低下させる可能性は低い」 ことや、金利を「さらに数ベーシスポイント」下げても成長や雇用を加 速させる効果はないことが示されていると語った。総裁は今年の FOMCで投票権を有していない。

ランドは主要通貨全てに対して上昇。南アフリカ準備銀行(中銀) は20日、今年の経済成長見通しを下方修正した。同日の金融政策決定で は政策金利を5%で据え置いた一方、マーカス総裁は成長鈍化のリスク があるとし、利下げの可能性を残した。

ランドは0.2%高の1ドル=8.2292ランド。

原題:Dollar Rises as Fed Official’s Comments Mute U.S. Economic Data(抜粋)

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