IMF:新たな金融規制、市場の安全性を高めるには至らず

新たな金融規制は市場の安全性を高 めるまでには至っておらず、金融システムは複雑過ぎる状態が続いてい ると、国際通貨基金(IMF)が報告書で指摘した。

IMFは25日、世界金融安定報告(GFSR)の一環として公表し た金融改革に関する報告書で、一部の地域では金融改革の措置がより安 全な経済システムへの「再起動」を遅らせる原因になっていると説明。 大き過ぎてつぶせない金融機関が一段と堅固になり、銀行業務に類似し た一部の業務がシャドーバンキング(影の銀行)システムに移行するリ スクが引き続き残っているとの見解を示した。

IMFは「金融システムが依然あまりにも複雑で、銀行の資産の集 中化が進み、国内の銀行間の関連が強いほか、重要過ぎてつぶせない銀 行の問題は解決されていないことをデータは示している」と指摘した。

米国は、金融危機に対応して2010年に成立した米金融規制改革法 (ドッド・フランク法)の実施を進めている。一方、欧州連合(EU) は、欧州中央銀行(ECB)にユーロ圏の銀行に対する監督権限を付与 することで、単一の銀行監督機関を創設する案を推進している。

IMFは、相互関連性の強まりとシャドーバンキングが担う役割の ため、金融システムは危機前よりも安全にはなっていないと説明。特に 大き過ぎてつぶせない銀行は、引き続き懸念材料だとの認識を示した。

IMFは「全体的に見て、金融システムのリスクは残っている」と 指摘。「特に懸念されるのは金融機関の規模の拡大や、金融システムの さらなる集中と国内での相互関連性、全体の仲介機能においてノンバン クが引き続き重要な役割を果たしていることだ」との認識を示した。

IMFは「一部の市場で大きな金融機関がさらに大きくなって集中 が進み、こういった少数のグローバルな金融機関がさらに影響力を強め る」リスクがあり、「その結果、重要過ぎてつぶせない銀行の問題を一 段と固定化させることになる」と分析した。

原題:IMF Says Bank Rules Lag on Safety While Too-Big-to-Fail Remains(抜粋)

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