RBSマネジャーLIBOR操作容認、円建て責任者も-関係者

英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコ ットランド・グループ(RBS)では、マネジャーがロンドン銀行間取 引金利(LIBOR)の操作を容認し、これに関与していたもようだ。 事情に詳しい関係者2人が明らかにしたもので、解雇した4人のトレー ダー以外にも不正が広がっていた可能性が浮き彫りになった。

関係者らによれば、RBSのシンガポール在勤の円建て商品責任者 ジェズリ・モヒディーン氏が2007年後半の段階で、英国の同僚に LIBORを低めに申告するよう指示を出していたことがインスタン ト・メッセージの会話記録で示されている。このメッセージではレート を低めに操作したい理由への言及はなかった。レートを設定する担当者 はこれに同意し、モヒディーン氏が求める数字を申告した。

ブルームバーグ・ニュースが取材した行員や監督当局者、弁護士ら によれば、モヒディーン氏以外のRBSのトレーダーやマネジャーも07 年から10年にかけて、デリバティブ(金融派生商品)で利益を上げるた め、同行が申告するLIBORの数字に日常的に影響を与えようとし た。関係者の1人によると、トレーダーらは他の金融機関の取引相手と の間で、LIBORをどの水準に設定するかを話し合っていたという。

法律事務所エドウィン・コーのシニアパートナー、デービッド・グ リーン氏は「この種の動きは業界全体に広がっていた」と述べ、「多く のトレーダーはこの行為を取引慣行だと受け止め、不正とは考えなかっ た」と指摘した。

英政府が81%所有するRBSなど少なくとも十数行は、トレーダー が金利デリバティブで利益を得られるよう指標金利の操作で談合した疑 いで世界の規制当局から調査を受けている。英銀2位のバークレイズは 6月に金利操作で2億9000万ポンド(現在の為替相場で約366億円)の 制裁金を科された。

内部調査

関係者2人によれば、規制当局はRBSの円建てとスイス・フラン 建て、米ドル建てのセールス・トレーディング事業を調査している。こ れらは全てフレッド・グッドウィン前最高経営責任者(CEO)が08年 に解任される前に拡大した債券部門の傘下にある。調査の焦点はスワッ プや外国為替などの担当チームのほか、LIBORを日々申告する短期 金融市場のトレーダーだという。関係者は約2年前に始まった内部調査 がまだ進行中だとして匿名を条件に明らかにした。

金利操作疑惑はRBSにとって455億ポンドの公的資金の注入を受 けて救済されて以来の大打撃。モルガン・スタンレーのヒュー・ファン ステーニス氏らアナリストはこの不祥事で最大の痛手を受ける英銀は資 産規模で3位のRBSである可能性があると指摘している。

事情に詳しい関係者4人によると、RBSは11年6月までレート設 定のガイドラインを設けていなかったため、そのプロセスは乱用されや すい状態だった。マネジャーは07年の信用危機後に特に、市況を反映し た申告を確実にする手段として、社内のトレーダーとLIBORについ て話し合うようレート設定者に促していたという。電子メールやインス タントメッセージ、電話によるこうした会話は当局の調査の焦点となっ ている。

RBSは昨年、LIBOR操作の疑いで従業員4人を解雇した。上 級マネジャーで停職や解雇の処分を受けた人は今のところいないと関係 者1人は述べている。

モヒディーン氏は06年にRBS入りし、10年に欧州とアジア太平洋 地域の金利トレーディング責任者に就いた。同氏は不正なレートを申告 するよう圧力をかけたとの疑いを否定し、それ以上の質問は同行の広報 に委ねた。同行は発表文で、金利操作をめぐる内部調査は継続中であ り、当局に協力していると説明した。

原題:RBS Managers Condoned Libor Manipulation Amid Goodwin Expansion(抜粋)

--取材協力:Lindsay Fortado、Andrew Mayeda.

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