超長期債が上昇、売られ過ぎの反動で買い-先物144円台で高値警戒感

債券市場では超長期債相場が上昇。 これまで売られ過ぎた反動で買いが膨らんだとの指摘があった。半面、 先物は朝方に約3週間ぶりに144円台に乗せた後、高値警戒感からの売 りに押された。

みずほ証券の三浦哲也チーフマーケットアナリス トは、超長期債 は売られ過ぎの反動で買いが優勢だと説明した。UBS証券の伊藤篤シ ニア債券ストラテジストは、米国で30年債や10年債の利回りが量的緩和 第3弾(QE3)前の水準に戻り、インフレ懸念を背景としたベア・ス ティープ(傾斜)化の流れが落ち着いてきたと指摘。日本でもこれまで の長短金利差の拡大を修正する動きになっていると述べた。

現物債市場で20年物の140回債利回りは前日比1ベーシスポイン ト(bp)低い1.65%で取引を開始。新発20年債利回りとしては12日以来の 低水準を付けた。午後1時40分ごろには1.655%を付けたが、2時50分 前後から再び1.65%に低下した。30年物の37回債利回りは1bp低 い1.90%と13日以来の水準に低下。前週20日には1.95%と、4月6日以 来の高水準を付けていた。

長期金利の指標となる新発10年物の325回債は同0.5bp低い0.79%で 始まり、午後2時過ぎに横ばいの0.795%を付けたが、その後は再 び0.79%で推移した。5年物の106回債利回りは横ばいの0.20%。

先物に高値警戒感

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの平松伸仁シニアイン ベストメントマネジャーは、欧州中央銀行(ECB)が国債購入プログ ラムなど政策対応を打ち出したとはいえ、欧州債務危機は10月以降に再 燃するリスクがあると分析。米雇用の伸び鈍化や中国経済の減速もあっ て「当分は債券への需要は落ち込まない」と語った。

東京先物市場で中心限月12月物は前日比5銭高の143円99銭で取引 を開始。直後に7銭高の144円01銭まで上昇し、中心限月の日中ベース で6日以来の144円台乗せとなった。その後は徐々に売りに押され、午 後2時過ぎには4銭安の143円90銭まで下落。しかし、引けにかけては 値を戻し、結局は2銭高の143円96銭で取引を終えた。

大和証券の山本徹チーフストラテジストは「下期の運用を考えると 発射台としては利回りが低過ぎるため、投資家も上値を追いたくない」 が、欧州をめぐるダウンサイドリスクもあり「期末の相場は底堅い展開 が続きそうだ」と予想した。

外国為替市場では午後にかけて円高が進行。対ドル相場は一時1ド ル=77円75銭と、14日以来の高値を付けた。ユーロに対しても12日ぶり に1ユーロ=100円24銭まで上昇する場面があった。日経平均株価の終 値は前日比0.3%高の9091円54銭だった。

24日の米国株相場は続落。欧州首脳の間で域内債務危機を収束させ る方策をめぐり意見が対立しているほか、中国やドイツで発表された統 計で減速の深刻化が示されたことが背景。S&P500種株価指数は前営 業日比0.2%安の1456.89。一方、米債相場は6営業日続伸。米10年債利 回りは同4bp低下の1.71%程度。

ドイツの経済研究所がまとめた9月の独企業景況感指数は予想に反 して下げた。中国では製造業者と小売業者の売り上げに対する楽観的な 見方が3カ月前に比べて後退した。

--取材協力:池田祐美、船曳三郎、赤間信行  Editors: 山中 英典, 青木 勝

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