三菱地所G:私募リート運用資産600億円超に拡大-オフィスなど取得

三菱地所グループは、非上場リート (不動産投資信託)の運用資産規模を9月に、510億円から622億円に増 額した。不動産市況の回復見通しや機関投資家の旺盛な需要を受け、オ フィス、賃貸住宅を新たに取得した。

三菱地所投資顧問(東京都千代田区)の有森鉄治社長が21日、ブル ームバーグ・ニュースの取材で明らかにした。同投資顧問が運用する日 本オープンエンド不動産投資法人は、昨年3月に約300億円で運用を開 始、同年9月と今年3月に増額していた。今回の増額幅は112億円と過 去2回に比べて、やや多い。取得したのは都内のオフィスビル1棟と賃 貸住宅3棟。有森社長は「昨年と比べて今回は資金が集めやすくなっ た。私募リートの特徴やメリットが投資家の間で認識されるようになっ てきたためだ」と話した。

金融市場の動きに連動しやすい上場リートと違い、私募リートは賃 料など不動産市況をより直接的に反映しており、長期安定運用を重視す る機関投資家向け。不動産大手では、三菱地所、三井不動産、野村不動 産がグループでそれぞれ私募リートを運用しているほか、異業種からの 参入計画も表面化している。

日本のオフィスビルの空室率は依然高水準であるものの、新規供給 の一服感から低下傾向にある。三鬼商事による都心5区(港区、中央 区、千代田区、渋谷区、新宿区)のオフィス空室率は6月に過去最悪 の9.43%を付けてから低下が続き、8月は9.17%と2カ月連続で低下。 平均賃料は4月に3.3平方メートル当たり月額平均1万6711円の過去最 低を記録してから小幅な上昇となり、8月は同1万6733円だった。

有森社長は「オフィスの空室率は今年度中にピークアウトして低下 に転じるとみている。賃料も来年度のどこかで回復するだろう」と指 摘。「不動産市場では賃料が回復する前には、物件の売買が活発になる 傾向があり、今はまさにそういう時だ」と語った。

不動産関連の株価も値上がり傾向にある。24日終値ベースで比較し たTOPIX不動産業指数の過去1年間の上昇率は30.38%、 TOPIX指数は1.23%の下落だった。三菱地所の株価は24%の上昇。

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