米アラスカ州、LNG輸出拡大へ意欲-アジアの需要急増で

米アラスカ州は、最北部の氷に覆わ れたノーススロープ郡に埋蔵されている天然ガスの開発に向け、500億 ドル(約3兆9000億円)規模のパイプラインと輸出施設が建設されるの を望んでいる。その根拠となっているのは、アジアのガス需要が急増す るとの見方だ。

アラスカ州のパーネル知事は今月末までに米エクソンモービル、英 BP、米コノコフィリップスに対し、ガスを南方に輸送するパイプと LNG(液化天然ガス)に加工する施設の計画を提案するよう要請し た。オーストラリアや東アフリカ、米メキシコ湾、カナダからのLNG 供給が向こう20年以内に増加すると予想されており、これら3社の共同 事業はこれらの国々からの供給と競合することになるかもしれない。

ガスの年間売上高は最大200億ドルに上る可能性があるとみられて いる。アジアの実需業者のガス購入価格は7月時点で米国の先物価格の 約6倍に上っている。米国ではシェール(頁岩)層からの生産ブームの 影響で価格が押し下げられている。

価格差を利用

業界コンサルティング会社クリアビュー・エナジー・パートナーズ (ワシントン)のマネジングディレクター、ケビン・ブック氏はインタ ビューで「ガスは市場を必要としている」と指摘する。アラスカ州は長 年にわたって米本土48州向けにパイプラインを敷設することを望んでい たが、米国でシェール層からの生産が急増したため実現が困難になった と説明。「従って、次に最も理にかなった方法は、ガスを液化し、価格 差の大きい日本や中国など環太平洋地域に海上輸送することだ」と語 る。

国際エネルギー機関(IEA)の6月の発表によると、アジアを中 心に世界のガス需要は2017年に11年と比較して17%増加する見通し。中 国の年間ガス消費量はこの間に2倍以上に増加し、2730億立方メートル に達すると予想されている。

アラスカ州では米国の州で唯一、LNG輸出プラントが操業されて いる。キナイの近くでコノコフィリップスが運営するターミナルからア ジア向けに40年以上にわたってLNGが輸出されており、同州はその実 績を生かすことを目指している。

原題:Alaska Sees Asia Driving Annual $20 Billion Via Pipeline: Energy(抜粋)

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