日銀議事要旨:インフレ期待醸成へ工夫求める意見-為替面などで

日本銀行は24日午前、8月8、9日 に開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表した。それによると、ある 委員は、包括的な金融緩和政策の実施から2年近く経過した現時点でデ フレを脱却できていないとした上で、「為替相場への働き掛けなど、イ ンフレ期待を高める一段の工夫が必要ではないか」と述べた。

別の委員も「市場からデフレ脱却に向けた日本銀行の姿勢に疑念を 抱かれれば、政策効果が減殺される可能性がある」と指摘。さらに、金 融政策運営について、何人かの委員が「欧州債務問題を起点として大き なリスクが顕在化した場合などには、わが国にいろいろなルートで悪影 響が及ぶ可能性があるため、さまざまな選択肢をあらかじめ排除するこ となく、適切に対応できるよう備えておく必要がある」と述べた。

消費者物価(生鮮食品除くベース)の前年比については、何人かの 委員が「消費者物価の前年比上昇率が低い状態が長く続き、物価は上昇 しにくいという予想が強まることにより、需給ギャップの改善ほどには 実際の物価が上昇していかない可能性に注意する必要がある」との見方 を示した。

足元の消費者物価下落の背景として、複数の委員が原油価格の反落 の影響のほか、昨年末以降需給ギャップの改善ペースが鈍化している影 響が時間差を伴って反映されている可能性や、企業の価格決定力の回復 にもたつきがみられることを指摘した。

足元の景気については、全委員が「緩やかに持ち直しつつある」と の見解で一致。先行きも「景気は緩やかな回復経路に復していく」との 見方を共有した。金融政策運営では、資産買い入れ等基金の「着実な積 み上げを通じて金融緩和を間断なく進めるとともに、その効果を確認し ていくことが適当」との認識で一致した。

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