教職員共済:リスク資産1000億円投資、JリートやヘッジFで初の運用

教職員向けに年金や生命保険を手掛 ける教職員共済生活協同組合(教職員共済)は、今年度からリスク資産 での運用を開始する方針だ。国内外の株式などにとどまらず、新たに日 本版不動産投資信託(Jリート)やヘッジファンドへの投資も手掛け る。従来の安定運用に加えて、不動産商品やヘッジファンドにも分散投 資することで運用収益の確保を目指す。

教職員共済の樋口徹・資産運用部部長が21日、ブルームバーグ・ニ ュースの取材で明らかにした。同共済は今年度(2012年4月-13年3 月)から、全体で6000億円規模の運用資産のうち、約1000億円をリスク 資産に振り向けることを決定。この1000億円分は国内外の株式、外国債 券のほか、新たにJリートや海外リート、ヘッジファンドの3分野にそ れぞれ最大120億円を振り向け、年間3-5%の運用収益を狙う。

残りの約5000億円は共済金の支払いニーズに重点を置き、元本と一 定の利率が保証されている生保一般勘定や満期保有債券での安定した運 用を継続する。樋口氏はリスク資産での運用開始の狙いについて、「生 保の一般勘定と債券では今後足りなくなる利回りの部分について、多少 のリスクをとってカバーする」と述べた。

樋口氏はまた、「どんな景気局面でもどれかの資産が頑張って一定 のリターンを出して運用できるコンセプトだ」と指摘。Jリートについ ては、稼働率や賃料など「不動産市場のファンダメンタルズは底を打ち つつある。投資のタイミングが整いつつある」との見方を示した。Jリ ートのほか海外のリートも順次、投資対象を広げる。

Jリートの配当利回り

日本銀行の金融緩和政策で金利の先安観が広がる中、Jリートの配 当利回りは相対的に高く、東証REIT指数の配当利回りは9月20日現 在5.1%と、TOPIX配当利回りの同2.51%や、新発10年国債利回り の0.80%を上回っている。Jリートは、利益の90%超を配当すれば法人 税がかからず、一般の上場株式と比べて高い配当を出せることも関係し ている。

市況回復が期待される日本の不動産市場には、投資資金の流入が増 加している。三井住友トラスト基礎研究所の調査では、日本国内の不動 産を対象とする私募ファンドの市場規模は12年6月末で約18兆3000億円 と半年で約5400億円増加した。

同組合は教職員を組合員とする生活協同組合。資産運用は99年度か ら開始した。08年度はリーマンショックなどの影響で、資産運用益がマ イナス0.56%と初めてマイナスとなったが、11年度は0.82%のプラスだ った。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE