NY外為(21日):ユーロが上昇、スペイン救済策観測で

21日のニューヨーク外国為替市場で はユーロが対ドルと対円で上昇。イタリアとスペインの首脳が域内金融 市場の安定化への取り組み継続で合意したことが手掛かりだった。

ユーロは一時、スペインと欧州連合(EU)の当局者が欧州中央銀 行(ECB)による国債購入策を発動する計画を協議しているとの観測 を背景に上昇した。主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所 (ICE)のドル指数は低下。アトランタ連銀のロックハート総裁が追 加緩和を講じる可能性を示したことが材料視された。カナダ・ドルは上 昇。株価の上昇や同国最大の輸出品である原油の上昇が影響した。

BNPパリバの為替ストラテジスト、メアリー・ニコラ氏(ニュー ヨーク在勤)は「われわれはスペインがいずれ支援を要請すると予想し ている。しかし、それまでやや時間がかかるだろう」と述べ、「ドルは 一段と下げる可能性があるとみている」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで0.1%上昇して 1ユーロ=1.2980ドル。週間ベースでは1.1%下げた。ユーロは対円で ほぼ変わらずの1ユーロ=101円46銭。円は対ドルで0.1%高の1ドル =78円17銭。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、ユーロは過去1週間で0.8%下落。ドルは0.5%上昇、円 は0.8%上げた。

ユーロ圏金融市場状態指数

ブルームバーグのユーロ圏金融市場状態指数によると、欧州金融市 場への圧力は2007年7月以降で最も緩和した状態となった。同指数は今 週、2007年以来初めてゼロに上昇した。過去1年間の平均値はマイナ ス2.8となっている。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズの市場アナリ スト、ジョー・マニンボ氏(ワシントン在勤)は、「対ドルでのユーロ 相場はスペインの財政立て直しへの信頼感を示すバロメーターだ」と述 べ、「ユーロの上昇はスペインの近い将来に対する不安が弱まっている ことを意味する」と続けた。

イタリア首相府が発表した声明によると、イタリアのモンティ首相 とスペインのラホイ首相は欧州各国政府が「経済・通貨同盟の完全な達 成に向けて前進し、成長と雇用創出のための条件を整えることが必要 だ」と表明した。声明発表前、両首脳はローマで会談した。

ドル指数

ドル指数はほぼ変わらずの79.387。一時は0.5%低下する場面もあ った。ロックハート総裁は米雇用市場に改善がみられない場合、金融当 局は現行の住宅ローン担保証券(MBS)購入措置にとどまらず、緩和 政策を拡大する可能性があるとの認識を示した。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は13日、緩和政策を拡大し、政 府支援機関の住宅ローン担保証券を月額400億ドルのペース購入するこ とを決定。声明で「必要に応じて他の政策手段を導入する」と表明し た。

カナダ・ドルは対米ドルでほぼ変わらず。一時は0.4%高まで上昇 した。同国の8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で1.2%上 昇。前月は1.3%上昇だった。変動の大きい8項目を除くコア指数 は1.6%上昇、前月は1.7%上昇だった。ブルームバーグがまとめたエコ ノミスト予想では総合指数が1.3%の横ばい、コア指数は1.5%上昇だっ た。

原題:Euro Strengthens Amid Spanish Bailout Speculation; Dollar Falls(抜粋)

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