日航株、公開価格を上場後初めて割り込み-中国路線を減便へ

19日に東京証券取引所1部に再上場 した日本航空の株価は21日、上場後初めて公開価格の3790円を割り込ん だ。尖閣諸島をめぐる問題で反日デモなどが起きている中国との航空便 で予約のキャンセルが出たため、減便するとした発表の後に売りが膨ら んだ。

日航の株価は、午後の取引で下落し、一時前日比5.6%安の3630円 となった。終値は同4.3%安の3680円。売買額は326億円と東証1部銘柄 で1位。全日空の株価は前日と同じ176円だった。

マネックス証券、チーフストラテジストの広木隆氏は「日航の株価 は上場後からこれまで順調な滑り出しを見せていたが、この日は週末と いうこともあり、中国線の減便という前場直後の発表をきっかけとした 売りがかさんでいるようだ」と述べた。

日航は、10月10日から27日までの期間で成田-北京線を1日2往復 から1往復とするほか、成田-上海を同3往復から2往復に、関西-上 海を同2往復から1往復に減便する。広報担当、ヤップ・スーハン氏が ブルームバーグ・ニュースの取材に合計で1万2000席の予約がキャンセ ルされた、と語った。内訳は日本発中国行きで5500席、中国発日本行き が6500席という。

全日本空輸は同日午後、旅客動向への対応として日中間で使用する 機材の見直しを発表した。10月17日から31日の間、需要の縮小に対応す るため、成田国際空港と関西国際空港とそれぞれ北京間の路線の使用機 材を小型化し、214席のB767から120席のB737などとする方針。

中国人観光客、3-4割キャンセル

シティグループ・グローバル・マーケッツ・アジアのアナリスト、 ビビアン・タオ氏は21日のリポートで、中国人観光客の日本への渡航は 先週、30-40%がキャンセルとなったとし、旅行のキャンセルは10月初 めの中国の連休シーズンに一段と増える可能性があると指摘した。日中 間の出張も減少しているという。

観光庁の井手憲文長官は同日の定例会見で日本の観光への影響につ いて「現地の政府観光局の事務所などからの報告によると、向こうから 日本に来る方のキャンセルが出たり、現地では日本へ来る予約が減って いるようだ」と語った。ただ、現在は「デモも収まってるようだし、マ イナスの影響は出るだろうが、それほど大きな影響はでないのではない か」との見方を示した。

日本政府観光局の発表資料によると、8月の訪日外国人旅行者数は 総数が前年同月比42%増の77万5900人で、このうち中国からは同89%増 の19万3800人だった。

Editors: 持田譲二, 室谷哲毅

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