米国株:S&P500種反落、世界的に統計悪化で景気減速懸念

20日の米株式市場では、S&P500 種株価指数が小幅反落。同指数は過去4日間のうち3日で下げた。中国 から日本、欧州さらに米国に至るまで軟調な経済指標が示されたことを 背景に、世界的に景気が一段と減速しているとの懸念が強まった。

建機メーカー大手キャタピラーや米銀シティグループを中心に主力 株の下げが目立った。米鉄道大手のノーフォーク・サザンは急落。業績 見通しがアナリスト予想を下回ったことを手掛かりに売り込まれた。家 具インテリア用品小売り会社のベッド・バス・アンド・ビヨンドも大幅 安。第2四半期の利益が市場予想を下回った。食品メーカー、コナグ ラ・フーズは上昇。四半期配当の増額や利益予想の上方修正が好感され た。

S&P500種は前日比0.1%下げて1460.26。朝方には一時、最 大0.8%下落する場面も見られたが、その後下げ幅を縮小した。ダウ工 業株30種平均は18.97ドル(0.1%)高の13596.93ドル。米証券取引所全 体の騰落比率は5対9、出来高は3カ月平均にほぼ並ぶ約62億株だっ た。

リッジワース・キャピタル・マネジメントのシニアストラテジス ト、アラン・ゲイル氏は電話インタビューで、「金融当局の積極的な措 置で相場は大幅上昇したが、経済活動は弱いという現実を今週は反映し ている」と指摘。「中国の減速はまだ収まっていないうえ、欧州は正式 にリセッション(景気後退)入りする公算が大きい」と述べた。

この日は朝方から売りが膨らんだ。世界各国で軟調な経済統計が発 表され、景気の先行き懸念が再燃した。中国の製造業活動は9月に11カ 月連続の縮小となる見込みであることが示されたほか、日本の輸出額は 8月に減少。ユーロ圏のサービス業と製造業を合わせた9月の経済活動 は3年3カ月ぶり低水準に沈んだ。

経済統計が軟調

米国では失業保険申請件数が2週連続で38万件台となった。さら に、景気先行指標総合指数(LEI)は8月に0.1%低下。9月の米フ ィラデルフィア連銀製造業景況指数は5カ月連続で縮小した。

SICAウェルス・マネジメント(ニュージャージー州)で10億ド ル余りの資産運用に携わるジェフリー・シーカ社長は前日の電話インタ ビューで、「投資家は個々の経済統計から、経済を救済するとの米金融 当局の誓約が効果を上げるか見極めようとしている」とし、「今のとこ ろ経済は依然として困難な状態であることが示唆されている」と述べ た。

この日の相場は終盤にかけて下げを埋める展開となった。欧州連合 (EU)当局がスペインの経済改革プログラムの策定で協力していると の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)の報道が手掛かり。FTは匿 名の複数の当局者の話として伝えた。

景気敏感株が下落

S&P500種の主要10業種では資本財や金融、テクノロジー株の下 げが著しい。景気動向との関連が強い銘柄で構成するモルガン・スタン レー・シクリカル指数は1%下落した。キャタピラーは1.5%安。シテ ィグループは1.1%下落した。アルミ生産で米最大手のアルコアは2.3% 安で引けたほか、銅生産大手フリーポート・マクモラン・カッパー・ア ンド・ゴールドも1.5%安となった。

ノーフォーク・サザンは9.1%急落。同社の貨物輸送量の減少は、 米国内の景気減速を裏付けている。前日の同社発表によると、コンテナ 貨物は増加したものの石炭と製品貨物の減少が響き、7-9月期の売上 高は約1億2000万ドル減少する見込み。

ベッド・バス・アンド・ビヨンドは9.8%下落。オッペンハイマー のアナリスト、ブライアン・ネーゲル氏の18日付顧客リポートによる と、同社は客足を伸ばすために割引クーポンを多用した結果、利益率が 低下した。コナグラ・フーズは6.2%上昇した。

原題:Most U.S. Stocks Fall on Concern Over Global Economic Slowdown(抜粋)

--取材協力:Alexis Xydias.

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