隠れ富豪を発見、米フィデリティ帝国を支配するジョンソン家

ボストン金融街にあるデボンシャー 通りとウォーター通りの交差点。ここに米国の富が密集している。

平日の朝、40カ国で営業するバス会社ボストンコーチのバスが通勤 客を市内のあちこちに運ぶ。18万平方フィート(約1万7000平方メート ル)の巨大敷地にウォーターフロントのホテルと展示会場が立つボスト ン・シーポートで降りる人もいれば、デボンシャー通り82番地に急ぐ乗 客も多い。ここは米投資信託会社2位のフィデリティ・インベストメン ツの本社だ。

これらの事業-フィデリティとバス会社、ホテル-はすべて、ネッ ドの愛称で呼ばれるエドワード・C・ジョンソン3世をトップとするジ ョンソン一族が支配している。木材置き場チェーンや農場、石油・ガス の権益など他の資産を合わせると、同一族の総資産は220億ドル(約1 兆7200億円)相当となる。ブルームバーグ・ビリオネア指数が示した。

コンサルティング会社エピローグのオーナー、ロバート・ジャービ ス氏は電話取材に対し、「フィデリティの成功は運用能力の高さを物語 っている」と述べた。同氏は15年にわたり、ジョンソン一族の投資関連 会社やフィデリティの部門管理に携わった。

ビリオネア指数によると、ネッド・ジョンソン氏(82)の純資産 は69億ドル相当。同氏の娘でフィデリティ・フィナンシャル・サービシ ズの社長、アビゲイル・ジョンソン氏(50)は101億ドルの純資産を抱 える米国で6番目の女性富豪。その弟のエドワード・C・ジョンソン4 世(47)と妹のエリザベス・L・ジョンソン氏(49)はそれぞれ25億ド ル相当の富を持つ。フィデリティの後継者でもある両氏がこれまで世界 の金持ちランキングに登場したことはない。

年間収入128億ドルのフィデリティ

ジョンソン一族は純資産やフィデリティの持ち分構造についてコメ ントを控えると、同社親会社FMRの広報担当、ビンセント・ロポーチ オ氏は述べた。

一族が持つ資産で最も価値が高いのはフィデリティ・インベストメ ンツ。株式非公開の同社の2011年収入は128億ドルで、営業利益は33億 ドル。米証券取引委員会(SEC)の届け出によれば、ジョンソン一族 が49%を保有。ただし、一族の4人の内訳は不透明だ。2005年8月の SEC届出書によれば、アビゲイル・ジョンソン氏が24.5%、父親のネ ッド・ジョンソン氏は12%だったが、フィデリティはその後、一族合わ せた持ち分のみ公開する方式を選んでいる。

原題:Hidden Johnson Billionaires Found in Fidelity Family Fund Empire(抜粋)

--取材協力:Matthew G. Miller.

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