ボストン連銀総裁:量的緩和第3弾は労働市場の「傷痕」防ぐ

米ボストン連銀のローゼングレン総 裁は金融当局による量的緩和第3弾(QE3)について、住宅市場や景 気をてこ入れし、労働市場のダメージが長引くのを抑えるのにも役立つ との認識を示した。

総裁は20日、マサチューセッツ州クインシーで講演。事前に配布さ れた原稿によると、「一部で労働市場の『傷痕』と呼ばれるような、長 期の失業が労働市場に深く染み込む状況を回避するため、より速い成長 を生み出すことが重要だ」と述べた。

ローゼングレン総裁は、連邦公開市場委員会(FOMC)が先週発 表した、政府支援機関の住宅ローン担保証券(MBS)を毎月400億ド ル購入する政策を支持。また米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナ ンキ議長と同様、雇用問題への迅速な対応が必要との見解を示した。

総裁は「長期にわたる失業は、多くにおいて失業者の貯蓄を枯渇さ せ、再雇用を一層厳しくする」ほか、「スキルの劣化につながる恐れも ある」と指摘した。

このほか、「非常に厳しい経済環境に直面している」とした上で、 金融政策は「万能薬」ではないと述べた。さらに、米国での適切な財政 政策や世界経済の改善が見られれば、「その双方が非常に大きなプラス 効果をもたらし、これまでわれわれが発表したような非伝統的な金融政 策を必要とする期間を縮めることができる」と付け加えた。

財政の崖

同総裁はまた、シカゴ連銀のエバンス総裁やニューヨーク連銀のダ ドリー総裁と同様にQE3を擁護する立場を取った。エバンス総裁は18 日にミシガン州アナーバーで講演し、米当局の措置は「失望を誘う」ペ ースとなっている経済成長を後押しし、「世界的な成長減速や欧州の景 気低迷、米国の財政の崖による下振れリスクの増大」への対応の面でも 助けになると説明した。議会が行動を起こさなければ、6000億ドル余り に相当する自動的な増税と歳出削減が1月に発効する。

ローゼングレン総裁は自身の景気見通しについて、最大限の増税や 歳出削減の発効を回避するため議会が「何らかの合意」に至ることを前 提にしていると言明。QE3の効果について不安はないとし、むしろ 「財政の崖や欧州、中国など世界で起こっている問題でわれわれのコン トロール外の数々のイベントが押し寄せるのではないか」と懸念してい ると述べた。ただ欧州や中国に端を発する「深刻な問題」が起こるとは 予測していないと続けた。

原題:Fed’s Rosengren Says QE3 Will Avert Labor-Market ‘Scarring’ (1)(抜粋)

--取材協力:Kevin Costelloe.

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