鉄鋼連盟会長:製造業に3兆円の負担額-原発稼働ゼロ計画で

日本鉄鋼連盟の友野宏会長(住友 金属工業社長)は20日、都内の会見で2030年代に原子力発電所の稼働を ゼロにする計画について、「われわれの試算では製造業への負担額は3 兆円になる。製造業が納めている法人税と同じだ。国の将来に甚大な影 響及ぼす」と批判した。

政府は19日、エネルギー・環境会議のエネルギー戦略を踏まえて 「柔軟性を持って不断の検証と見直しを行いながら遂行する」と閣議決 定し、14日にエネルギー・環境会議がまとめた「原発の稼働ゼロ計画」 を事実上後退させた。

友野会長は「日本経済に与える影響を明快にしてほしいと言い続け てきたが、それをしていない」と政府の対応に不満を示した。

友野会長は、日本政府による尖閣諸島の国有化に対する中国での反 日デモの影響について住友金属の事例として「日本から派遣されている 従業員は自宅待機、工場は操業を継続している。自動車メーカーの操業 停止の影響は足元では出ていない」と述べた。自動車工場が再稼働し鋼 材需要が一時的に増えても「在庫で埋めていけるので大きな変化になら ないだろう」との見方を示した。

中国の粗鋼生産については「トレンドまで影響するとは思わない」 とし、「従来のようなスピードではないが、確実に伸びていくだろう」 と予想した。

鉄連がこの日発表した8月の粗鋼生産量は前年同月比で3.3%増 の920万8000トンで6カ月連続の増加だった。

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