日銀:海外の国債等保有が過去最高に、残高・シェアとも-6月末

日本銀行が20日発表した今年4-6 月の資金循環統計(速報)によると、6月末の海外投資家が保有する国債 等残高は82兆円、全体に占める比率(シェア)は8.7%と、いずれも過 去最高を記録した。国内企業の対外投資や、邦銀の海外向け貸し出しも 増えており、国境を越えた資金取引が活発化していることを裏付けた。

国債等は国庫短期証券と国債、財融債の合計で、6月末の残高 は940兆円。海外の国債等の保有は前年の同じ時期に比べて20%増え た。

一方、海外への投資では、同月末の民間非金融法人(企業)の金融 資産のうち、対外直接投資は15.9%増の46兆円と高い伸びを示し、シェ アは5.9%と過去最高を更新。対外証券投資は5.9%増の65兆円と、残高 は過去最高となった。同月末の民間金融機関の貸し出しのうち、海外向 けは16.8%増の44兆円と、こちらも高い伸びを示した。

日銀調査統計局の藤田研二経済統計課長は記者説明で「企業の対外 投資、金融機関の海外向け貸し出しが増える一方で、海外からの日本国 債への投資も増えており、クロスボーダーの資金のやり取りが活発にな っている」と話した。

一方、6月末の家計の金融資産残高は1515兆1479億円で、前年同月 末と比べ0.1%増加した。今年6月末のTOPIXは770.08と、昨年同 月末(849.22)から9.3%下落。株式や投資信託の時価は目減りした が、現金・預金が1.8%増の844兆円と引き続き増加し、株式などの値下 がりを相殺した。

藤田課長は「低金利と株安が続く中、家計を中心に、現金・預金、 特に流動性預金に対する選好が引き続き強い。こうした資金が金融機関 を通じて国債に充てられている図式が続いている」としている。6月末 の金融仲介機関の国債等の保有残高は4.6%増の616兆円と過去最高を更 新した。

資金循環統計は家計や金融機関、法人、政府が保有する資産・負債 を金融商品ごとに四半期ベースで日銀が集計した。

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