2カ月連続の貿易赤字、額は予想下回る-輸出の減少傾向明確に

8月の日本の貿易収支は2カ月連続 の赤字となった。赤字額は事前予想を下回った。欧米の景気停滞や中国 経済の減速の影響が広がり、輸出額は3カ月連続のマイナス。輸入額も 減少したが、輸出額を上回った。

財務省が20日発表した貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出 額は前年同月比5.8%減の5兆459億円。輸入額は同5.4%減の5兆8000 億円と2カ月ぶりに減少した。差し引きした貿易収支(原数値)は7541 億円の赤字となった。

ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査による予想中央値 は、 輸出額が前年同月比7.5%減、輸入額は同5.5%減だった。貿易収 支は8293億円の赤字。

輸出は鉱物性燃料(前年同月比31.4%減)、船舶(同28.4%減)を はじめ、主だった商品で減少が目立ち、主力の自動車も昨年12月以来の マイナスに転じた。輸入は原油価格の下落を受け、原粗油が同8.5% 減、非鉄金属が同31.4%減だった。

大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは発表を受け「輸出の悪化 傾向が続いていることを確認する内容」と指摘。「資源価格は上昇傾向 となっていることから、輸入価格は高止まりが続く見通し」とし、「輸 出の減速感が高まっていることもあり、貿易収支は当面赤字傾向が続く 公算」との見方を示した。

EU・アジア向けの減少続く

地域別では、欧州連合(EU)向けの輸出が前年同月比22.9%減 と11カ月連続で減少。アジア向けも同6.7%減と3カ月連続で縮小し た。うち中国向けは原動機や鉄鋼などを中心に同9.9%減だった。米国 向けは自動車部品などが堅調で、同10.3%増と10カ月連続で増加。伸び 率も前月(同4.7%増)を上回った。

第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミストは統計発表前のリ ポートで、輸出について欧州や中国向けの低迷に加え、「好調だった米 国向けにも悪化の兆しがみられる」と指摘。輸出増加には海外経済の持 ち直しを待つ必要があると見ていた。

季節調整済みの前月比では、8月の輸出額は2.1%減、輸入は 同0.2%減で、それぞれ4カ月連続、3カ月連続で減少した。貿易収支 は4728億円の赤字だった。

--取材協力:. Editors: 小坂紀彦, 淡路毅

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