ダラス連銀総裁:QE3はインフレ期待高める、雇用改善しない

米ダラス連銀のフィッシャー総裁 は、先週の連邦公開市場委員会(FOMC)で決まった量的緩和第3弾 (QE3)の実施は雇用増にはつながらず、市場のインフレ期待を高め る結果をもたらしたと指摘した。

フィッシャー総裁はブルームバーグラジオとのインタビューで、 「市場を怖がらせるような水準までインフレ率上昇を容認する総合的な 根拠が分からない」とし、「インフレ期待は急激に上昇している。収拾 がつかなくなれば、市場は反応するだろう」と述べた。

同総裁はこの日のニューヨークでの講演テキストで、インフレ期待 が「持続的に上昇」した場合、「2%の長期インフレ率に沿った道筋を 進むとしたバーナンキ政策へのわれわれのコミットメントに疑念が生じ 始めることを示唆するだろう」と指摘した。

2017年から5年間のインフレ期待を反映するブレーク・イーブン・ インフレ率(フォワードBEI)は、FOMCがQE3を決めた翌日 の14日に2.88%に上昇した。これは7月26日時点の水準を0.5ポイント 上回る。9月17日には2.80%に低下した。

フィッシャー総裁はブルームバーグラジオとのインタビューで、 「大規模な資産購入の有効性を疑問に思う」と述べ、「われわれがやっ ていることは雇用に影響を与えていない」とした。

インフレの監視必要

ノーベル経済学賞受賞者で米プリンストン大学教授のポール・クル ーグマン氏ら一部のエコノミストは、物価上昇を容認することが米成長 加速につながる可能性を指摘している。

フィッシャー総裁は、物価の上昇を容認した場合、「元に戻そうと する際に説得力を持つだろうか」と疑問を投げ掛け、「問題はどの時点 で信頼を失うかだ」と述べた。

また、「インフレの差し迫った脅威があるとは誰もみていない」 が、「われわれはそれを極めて注意深く監視しなければならないだろ う」と語った。

同総裁は今年、FOMCの投票権を持たない。

原題:Fed’s Fisher Says QE3 Lifts Inflation Expectations Not Jobs (3)(抜粋)

--取材協力:Susanne Walker.

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