NY外為:円上昇、日銀追加緩和は成長加速に不十分との見方

19日のニューヨーク外国為替市場で は円が対ドルで上昇した。一時は日本銀行が決定した追加緩和を受け て、円は4週ぶり安値まで売り込まれる場面もあった。その後、追加緩 和が成長加速にほとんど影響しないとの見方を背景に上昇に転じた。

円は主要16通貨のほぼすべてに対して上昇した。日銀は19日の金融 政策決定会合の後、資産購入の10兆円拡大を発表した。今月はすでに欧 米の金融当局も追加緩和を決定している。ニュージーランド・ドルは下 落。年間ベースの経常赤字が3年ぶり高水準に拡大したことが嫌気され た。

ソシエテ・ジェネラルの法人為替営業ディレクター、カール・フォ チェスキ氏(ニューヨーク在勤)は「日銀の追加緩和は市場が予想して いたより若干積極的だったので、反射的な反応で円が売られた」と述 べ、「緩和策の内容をもう少し詳しく理解し始めると、落ち着きを取り 戻した。昨夜の大きな動きから見ると、9月末のレパトリエーションと も考えられる」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで0.6%上昇して78 円38銭。一時は79円22銭と、8月22日以来の安値まで下げた。円は対ユ ーロで0.5%上昇して1ユーロ=102円28銭。ユーロは対ドルでほぼ変わ らず1ユーロ=1.3049ドル。一時は0.4%安の1.2993ドルをつけた。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、円は過去6カ月間で6.4%上昇。10カ国通貨の中で最も大幅な 上げだった。ドルは1.2%下げ、ユーロは2.6%の下落だった。

日銀の決定

日銀は資産買い入れ等基金における資産購入を45兆円から55兆円に 拡大することを決定した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミスト21人の予想うち5人は追加緩和を予測していた。

シティグループのG10通貨戦略担当の北米責任者、グレッグ・アン ダーソン氏(ニューヨーク在勤)は、日本企業がおそらく割安になった 円を買ったたため、円が下げを埋めたと指摘する。

過去1年間の平均は1ドル=78円81銭。これは内閣府が2月28日公 表した企業行動に関するアンケート調査で示された輸出企業の為替採算 レート(1ドル=82.0円)に比べて3.8%高い。

ニュージーランド・ドルは対米ドルで0.1%下落。NZ統計局の発 表資料によると、6月末までの1年間の経常赤字は対国内総生産 (GDP)比で4.9%。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミ スト9人の予想中央値である5.2%は下回った。

ドル指数

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は0.2%下げて79.115。

ドルに対するユーロの相対力指数(RSI、14日間)はこの日、6 日ぶりに70を下回った。

米ゴールドマン・サックス・グループは、対ドルでのユーロ買い推 奨を終了した。ユーロは9月6日以降、対ドルで3.3%上昇した。

ゴールドマンの外為アナリスト、トーマス・ストルパー氏は19日付 のリポートで、「予想していた展開の大半を経過し、当初の目標であっ た1ユーロ=1.30ドルの水準も達成した。一層の値固めが入る展開もあ り得る。当社は約7%の上昇を見込んだユーロ買いの推奨を終了するの が適切と考える」と述べた。

原題:Yen Strengthens as Stimulus Seen Failing to Accelerate Growth(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE