米国株:小幅高、日銀の追加緩和を好感-米住宅統計も追い風

米株式相場は小幅高。S&P500種 株価指数は3日ぶりに上げた。8月の米中古住宅販売件数は予想を上回 る増加を示した。日本銀行が資産購入の拡大を決定したことも手掛か り。

世界最大のエンターテインメント会社、ウォルト・ディズニーと食 品メーカー、クラフト・フーズがダウ工業株30種平均の上げを先導し た。S&P住宅建設株指数は3.1%高。住宅建設で米最大手のパルト・ グループが急伸した。液晶表示装置(LCD)用ガラス製造のコーニン グも高い。ゴールドマン・サックス・グループは同社の投資判断を引き 上げた。原油先物が6週間ぶり安値に下げたことを背景に、S&P500 種の主要10業種ではエネルギー株指数が最も下げた。

S&P500種は前日比0.1%上げて1461.05。ダウ平均は13.32ドル (0.1%)高の13577.96ドルとなっている。この日の米証券取引所全体 の出来高は約62億株と、3カ月平均を3.4%上回った。

ミラー・アンド・ワシントンのマイケル・ファー社長は、「市場は 中銀の支援でなんとか生きながらえている」と指摘。「米経済は建設的 な動きを見せている。素晴らしいとまではいかないが回復力がある」と 述べた。

S&P500種は直近の安値を付けた6月1日以降、2007年12月以来 の高水準となった今月14日までに15%上昇した。ブルームバーグのデー タによると、S&P500種の採用銘柄企業の株価収益率(PER、予想 ベース)は14.1倍と、2010年末以来の高水準に迫っている。

住宅統計

株式相場は中古住宅販売件数の発表を受けて上昇した。全米不動産 業者協会(NAR)が発表した8月の中古住宅販売件数(季節調整済 み、年換算)は前月比7.8%増の482万戸と2年ぶり高水準。ブルームバ ーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は456万戸だ った。一方、米商務省のこの日の発表によると、一戸建て住宅の着工件 数も約2年ぶり高水準となった。

ジェームズ・インベストメント・リサーチのトム・マンガン氏は、 「住宅統計は底堅い」とし、「景気や欧州、中東情勢をめぐる不透明感 が根強いが、株式相場は比較的堅調を維持している」と述べた。

日銀が国内景気の下振れ回避を目指し、資産購入を10兆円増額し て55兆円に拡大したことを受け、この日は世界的に株高の流れとなっ た。

流動性が拡大

ユーロ圏の長引く債務危機が世界の経済成長と金融安定を脅かして いることを受け、アジアや欧州、米国ではいずれも金融当局が緩和策の 拡大に動いている。日銀の決定に先立ち、先週は米連邦公開市場委員会 (FOMC)が量的緩和プログラムの拡大を決定。欧州中央銀行 (ECB)も、ユーロ圏の危機収束へ向けた緊縮策を受け入れる政府に 対し、政府債を買い入れる措置を取ることで合意に至った。

この日はディズニー株が1.5%高と、ダウ平均銘柄で上昇率首位。 クラフト・フーズは1%上昇した。家庭用品小売りで米最大手、ホー ム・デポも1%高で取引を終えた。

S&P500種の主要10業種では選択的消費株と通信サービス株の上 げが目立った。S&Pスーパーコンポジット住宅建設株指数を構成す る11銘柄すべてが上昇した。パルト・グループは4.3%急伸。D.R. ホートンは4.1%高。コーニングは1.2%上昇。ゴールドマン・サックス は同社株の投資判断を「ニュートラル」から「買い」に引き上げた。

原題:U.S. Stocks Advance Amid Japan Stimulus, American Housing Data(抜粋)

--取材協力:Jonathan Morgan.

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