日本のLNG価格割高は原油に連動した値決めが原因-枝野氏

枝野幸男経済産業相は19日に開かれ た「LNG(液化天然ガス)産消会議」で、日本のLNG輸入価格が割 高になっている原因は原油と連動する値決め方式にあると指摘した上 で、生産者と消費者の両方にとって「望ましいLNG市場のあり方を考 えていくべきだ」と訴えた。

枝野経産相は開会のあいさつで、原子力発電所停止の影響で、2012 年の国内LNG需要は9000万トン程度と10年比2000万トン増加するとの 見通しを示した。大幅な需要増に加えて新たなLNGプロジェクトから の供給増も予測されていることから、市場に「パラダイムの変化が生じ る」と問題を提起した。

さらに、日本のLNG輸入価格が100万BTU(英国熱量単位)あ たり18ドル超と、米国での天然ガス価格3ドルと比べて大幅に高い水準 にあり、10年に3兆5000億円だったLNG輸入額も12年には6兆円に達 するとの見方を示した。

枝野経産相は、シェール(頁岩層)ガスの生産やロシアやアフリカ といった新たな供給源の参入などで大きな変化が起きており、原油価格 に連動する方式の「合理性は薄れてきている」と強調した。現在の価格 水準だと、「アジアの国々では、石炭や原子力の利用を増やさざるを得 ない」と生産国関係者をけん制した。

これに対し、LNG輸出量の70%を日本向けに販売している豪州の マーティン・ファーガソン資源エネルギー相は、米国での天然ガス価格 が日本や韓国の輸入価格を大きく下回っているとし、「アジアの需要家 が価格差に懸念を持っていることは十分理解している」と語った。

インドネシアの国営石油会社プルタミナのハリ・カルユリアルト副 総裁は、現在生産を行っているプロジェクトについては現状の価格決定 メカニズムを引き続き活用したいとした上で、今後新たに開発されるプ ロジェクトについては「新たな価格スキームの活用についても検討した い」と話した。

世界最大のLNG購入企業である韓国ガス公社国際協力チームの オ・センホァン氏はブルームバーグ・ニュースの取材に対し、調達価格 を引き下げるため、日韓政府がLNGの共同調達を検討していることを 明らかにした。計画の具体的な手段は未定としたものの、詳細を協議す るため年内にも会合が行われるとの見通しを示した。

枝野経産相は安定調達の手段を多様化させるほか、買い手の価格高 騰リスクをヘッジするため、LNG先物の上場を今秋から検討する方針 も明らかにした。

LNGの輸入価格低減と安定調達の拡大を目指した同会議には、 約30カ国から計約600人のカタール、オーストラリアなど輸出国や日 本、韓国、台湾など消費国の政府・企業関係者が出席した。

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