独仏首脳に新たな難題-EADS・BAE統合で対応迫られる

ドイツのメルケル首相とフランスの オランド大統領は、すでに取り組んでいる単一通貨ユーロの救済に加 え、国境を越えた航空宇宙企業を誕生させるという共同プロジェクトへ の対応を迫られることになった。

両首脳は今週末、ドイツで会談する。エアバスを傘下に置く航空宇 宙・防衛関連企業EADSと英BAEシステムズが12日に統合をめぐり 協議していると発表した後、初の首脳会談となる。仏政府がEADSの 株式15%を保有し、英政府がBAE買収の拒否権を持つことから、両社 の統合には政府の支持が必要。両社の統合は汎(はん)欧州企業を誕生 させる試みとしては過去最大規模となる。

EADSとBAEは業績の変動を減らすため、民間航空事業と防衛 関連事業のバランスが取れた米ボーイングに匹敵する欧州企業となるこ とを目指している。EADSのトム・エンダース最高経営責任者 (CEO)は、同社への政治的関与を減らしたい考えだ。

エシュロン・リサーチ・アンド・アドバイザリー(ロンドン)のパ ートナー、サッシュ・ツーサ氏は、「今のところ、すべては各国の政府 次第であり、そこに不確実性がある」と指摘。「交渉は長引き、結果的 に混乱する可能性がある」と述べた。

仏政府はEADS株を保有しているが、独政府は同社株を直接保有 していない。一方、英政府は、BAEの買収を拒否したり経営陣の国籍 に意見したりすることができる拒否権付き株式、いわゆる黄金株を保有 する。交渉について報告を受けた関係者によると、新たな会社構造の下 では仏政府の出資比率は約9%に低下するという。

交渉の複雑さのため、英国の買収ルールにより定められた正式な統 合提案を行う期限である10月10日以降に話し合いが長引く可能性があ る。メルケル首相は今週、同日より前に独政府が統合への対応を固める 方針を記者団に示した。

原題:Merkel Resolve for Pan-European Projects Tested With EADS-BAE(抜粋)

--取材協力:Andrea Rothman、Matthew Campbell、David Lerman.

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