シカゴ連銀総裁:QE3はリスクに対する経済の回復力高める

シカゴ連銀のエバンス総裁は先に連 邦公開市場委員会(FOMC)で決定された量的緩和第3弾(QE3) について、欧州債務危機や米国内の増税、歳出削減といった逆風下で米 経済が成長を続けるのを助けるだろうとの見解を示した。

同総裁は18日、ミシガン州アンアーバーで講演、「回復が緩慢で脆 弱(ぜいじゃく)な中で、なお大きな未利用資源があり、われわれは大 きなリスクに直面している。もっと回復力のある経済が必要なことは明 らかだ」と語った。先週のFOMCの決定について同総裁は「より緩和 的な金融政策を提供するもので、そうした回復力を獲得する上で役立 つ」と述べた。

エバンス総裁は過去1年間、追加金融緩和を最も積極的に支持して きた一人。8月27日の講演では資産購入に制限を設けないオープンエン ド型を採用すべきだと主張した。13日に開かれたFOMCではこの戦略 が採用され、労働市場が改善するまで毎月400億ドルの住宅ローン担保 証券(MBS)を購入することが決まった。

エバンス総裁は、金融当局は2013年の購入継続も検討する必要があ るとの認識を示した。

同総裁は講演後の質疑応答で、「われわれは労働市場や経済動向、 インフレ圧力を注視していく。資産購入措置を続ける必要があるような らば、来年も購入を継続する」と述べた。

緩和策の効果

同総裁は講演の中で、失業率が7%を上回り、インフレ見通しが 3%を下回っている間は緩和策を続けるべきだとする自説を繰り返し た。先のFOMCではこの政策が採用されなかったが、QE3の決定に ついては「心底から」支持すると語った。

またFOMCの行動について、経済成長ペースを速める助けとなる ほか、「世界的な成長減速や欧州の景気低迷、米国の財政の崖による下 振れリスクの増大」への対応の面でも助けになると説明した。

質疑応答で、エバンス総裁は金融当局の政策が経済に完全な形では 効果をもたらすことができていないと指摘。全ての住宅ローン保有者が 借り換えを実施できているわけではないためだと説明した。

総裁は、「われわれは、金融政策の伝達経路の効率性を妨げている さまざまな問題に対処してきている」と説明。「通常なら、金融面での こうした大規模な刺激策により住宅ローン借り換えの巨大な波が起きて いた状況だ」と続けた。

その上で、評価額がローン残高を下回っているアンダーウォーター (水面下)の住宅保有者の多くは借り換えができておらず、「借り換え プログラムが調整されれば、金融政策当局の政策緩和の効果をもっと高 められる」と指摘した。

原題:Fed’s Evans Says QE3 Can Make Economy More Resilient to Risk (1) (抜粋)

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