NY外為:ユーロ下落、独景況感がマイナス-厳しい欧州経済

18日のニューヨーク外国為替市場で はユーロが主要通貨の大半に対して下落。ドイツの欧州経済研究センタ ー(ZEW)がまとめた9月の独景況感指数が再びマイナス圏だったこ とが手掛かり。

円は対ドルで下落。日本経済新聞の報道を材料に日本銀行が19日に も緩和策を発表する可能性があるとの観測につながった。

ユーロは対ドルでの4か月ぶり高値から下げた。対円でも安い。ス ペインの救済支援要請が遅れるとの懸念もユーロ売りにつながった。欧 州中央銀行(ECB)は国債購入の意思を表明している。主要6通貨に 対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は続伸。米 連邦公開市場委員会(FOMC)が決定した量的緩和第3弾が影響して いる。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニア為 替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏(ニューヨーク在勤) は、「過去2週間でECBとFOMCから相次いで緩和策が発表され市 場参加者は若干、先走った」と述べ、「欧州のリセッション(景気後 退)と米国の成長減速という根本的な見通しはそれほど変わっていな い」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで0.5%安の1ユ ーロ=1.3048ドル。前日は5月4日以来の高値となる1.3172ドルまで上 昇する場面もあった。ユーロは対円では0.4%下げて1ユーロ=102円84 銭。前日は5月9日以来高値の103円86銭をつけた。円は対ドルで0.1% 安の1ドル=78円82銭。

ユーロの見通し

ドルに対するユーロの相対力指数(RSI、14日間)はこの日 も72.1と、節目となる70を上回った。同指数が70を上回ると買われ過ぎ を示唆する。ユーロが対ドルで下落を続ける可能性がある。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、ユーロは過去1か月間で3.3%上昇。10カ国通貨の中で最も大 幅な上げだった。ECBが危機に歯止めを掛けるとの楽観が背景にあ る。過去1年間では4.3%下落。

円は主要16通貨の過半数に対して下落した。19日付日経新聞(電子 版)の報道によると、日銀は18-19日の日程で行う金融政策決定会合の 議論次第で前倒しで今回緩和する可能性がある。また日経は輸出など景 気の現状判断に関する表現を弱める可能性も指摘した。日経は情報源に ついては明らかにしていない。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト21人の予想うち5人は日銀 が19日に追加緩和を発表するみている。

領土をめぐる日中関係の緊張が円買いにつながる場面もあった。経 済的な不透明感が高まると、日本が純債権国であることから、円は上昇 する傾向がある。

先物ブローカー、RJオブライアン・アンド・アソシエーツ(シカ ゴ)の世界先物・オプション部門のマネージングディレクター、ジョ ン・ブレイディ氏は「緊張がさらに高まれば、新興市場からの資金逃避 が加速する可能性がある。恐らくドルと円がほかの主要通貨に対して上 昇するだろう」と述べた。さらに「74円や73円まで円高が進めば日本に とってはかなりの痛手だ。恐らく、日銀は何らかの行動を促されるだろ うが、今日、明日の話ではない」と続けた。

ドル指数は0.2%上昇して79.183。米銀JPモルガン・チェースの テクニカルアナリスト(ニーヨーク在勤)、ナイオール・オコナー氏は 顧客向けリポートで、ドル指数が支持線だった78.40-78.60の水準を抜 け、今は調整局面にあると指摘した。同氏は同指数が今後79.65-80.15 の抵抗線をつけるまで上昇すると予想している。

ZEWが発表した9月の期待指数はマイナス18.2と、前月のマイナ ス25.5を上回った。ZEWによれば、9月のドイツ現状指数は12.6 と、2010年6月以来の低水準となった。

原題:Euro Falls on Debt-Slowed Economy; Yen Weakens as BOJ Meets(抜粋)

--取材協力:Neal Armstrong、Joseph Ciolli.

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