カタールMBA保持者、グレンコアの買収案引き上げで存在感

商品取引のグレンコア・インターナ ショナルによるスイスの資源会社エクストラータへの買収提案で、7日 に発表された提示額引き上げにつながった深夜の交渉の席には、元英首 相や商品取引業界の有力者である億万長者も顔をそろえていた。しか し、交渉の場となったロンドンのクラリッジズ・ホテルの部屋で最も影 響力があったのはこれらの人物ではなかった。

最も影響力を示したのは、運用資産1000億ドル(約7兆8600億円) のカタールの政府系ファンド(SWF)を運営する2人の幹部だった。 世界最大のヨットの1つを保有するハマド首相(52)と2008年に32歳で 同ファンドの責任者に抜てきされたカタール・ホールディングのアーマ ド・サイード最高経営責任者(CEO)だ。同CEOは米国の法科大学 院で学び、ニューヨーク大学経営大学院で経営学修士号(MBA)を取 得した経歴を持つ。

ルービニ・グローバル・エコノミクスのシニアアナリスト、レイチ ェル・ジエンバ氏(ロンドン在勤)は、グレンコアによる買収提示額引 き上げを求めるカタールの主張について、SWFがこの規模のM&A (合併・買収)で意見を提示するのはまれな例だと指摘する。フランス の石油大手トタルや英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェル、衛星テレビ局ア ルジャジーラの株式取得からも明らかなように、これは、カタールが世 界の政財界で新たに並外れた役割を果たしていることを浮き彫りにして いる。

ジエンバ氏は「これは、カタール王族が注目を集めるのに積極的 で、切望さえしていることを示している」とし、リターン(投資収益 率)を高めるために資金力を活用することを望んでいるとの見方を示 す。

会合について知っている関係者によると、SWFの会長でもあるハ マド首相とサイード氏は6日、クラリッジズ・ホテルで、グレンコアの アイバン・グラゼンバーグCEOや数人のアドバイザーと共に合意を成 立させた。会合には、エクストラータに助言するJPモルガン・チェー スのシニアアドバイザー、トニー・ブレア元英首相も仲介役として出席 していた。

エクストラータの株式の12%を保有するカタールの動きは、グレン コアにとって買収実現に向けての最大の障害となっていた。カタールは 2月に提示された従来案に反対していた。

原題:Qatar MBA Grad Outflanking Glencore Shows Ambitions of State (2)(抜粋)

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