伊藤忠:米ドール2事業買収で合意、1330億円-過去最大級

伊藤忠商事は18日、米食品大手ドー ル・フード・カンパニーのアジアでのバナナなどの青果物の生産・販売 事業と、世界展開するパイナップルなどの缶詰や果汁飲料などの加工食 品事業を16億8500万ドル(約1330億円)で買収することで合意したと発 表した。伊藤忠にとっては過去最大規模の投資となる。

ドールの発表によると、伊藤忠が買収する事業の2011年の売上高 は25億ドル、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は1億9000 万ドル。伊藤忠が買収する事業でドールのブランドを使用する権利も含 まれている。

ドールが11月に予定している臨時株主総会での承認を経て、買収は 正式に完了する見通し。伊藤忠は事業買収のための100%出資新会社 を11月に設立する。伊藤忠はドールの臨時株主総会後に取得条件など今 回の買収の詳細について公表する予定。

ドールは事業売却によって得た資金を負債圧縮などに充てる。事業 見直しを進めており、7月にこれら事業の売却可能性についての方針を 打ち出していた。

伊藤忠にとって今回の投資額は6月末の連結株主資本の約10%に相 当する。1998年のコンビニエンスストア、ファミリーマートへの出資 (約1350億円)と並ぶ過去最大規模の投資となる。

今回の買収額は、買収価格の指標となるEBITDA倍率で見る と8.9倍。CLSAアジア・パシフィック・マーケッツのペン・バウア ーズ・アナリストは投資会社KKRによる米デルモンテ・フーズの買収 価格と比べると若干割高としながらも、ドールは大きなマーケットシェ アを持っていることなどから今回の買収は魅力的だと評価した。

米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の小野寺亮アナリス トは「今回の投資に伴うリスク量と収益・自己資本のバランスは管理可 能な範囲内にとどまるとみている」と指摘。その上で「伊藤忠は中国を 中心にアジアにおける食品事業を強化しており、今回の買収によりシナ ジーや非資源事業の強化も見込まれる」との見方を示した。

--取材協力:Jeran Wittenstein. Editors: 淡路毅, 小坂紀彦

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