米国株:反落、欧州懸念が再燃-先週の急伸の勢い薄れ

米株式相場は反落。債務危機をめぐ る欧州連合(EU)財務相らの協議に進展が見られないほか、ニューヨ ーク連銀が発表した9月の製造業景況指数が落ち込んだことが背景にあ る。S&P500種株価指数は前週、2007年以来の高水準に上昇してい た。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)とモルガン・スタンレーは大幅 安。前週末までは週間ベースで2週連続高となっていた。アルミ生産の アルコアなど、商品株が売りを浴びた。鉄鉱石生産のクリフス・ナチュ ラル・リソーシズは急落。JPモルガン・チェースが同社株の投資判断 を引き下げたことが嫌気された。アップルは続伸。同社の「iPhon e(アイフォーン)5」の予約は受け付け開始から1日で200万台を超 えた。事務用品小売りオフィス・デポは上昇。スターボード・バリュー の出資が手掛かり。

S&P500種は前週末比0.3%下げて1461.19。ダウ工業株30種平均 は40.27ドル(0.3%)安の13553.10ドルだった。米証券取引所全体の出 来高は約57億株と、3カ月平均を5.4%下回った。

チャールズ・シュワブのトレーディング・デリバティブ担当ディレ クター、ランディ・フレデリック氏は「大幅に上昇した後では少し一服 する必要があるようだ」とし、「多少後退する可能性はあるが、想定外 のマイナスイベントが起こらない限り、今週末にかけて再び強気の域に 戻るだろう」と述べた。

欧州不安

S&P500種は先週、2007年12月以来の水準に上昇した。米連邦公 開市場委員会(FOMC)が住宅ローン担保証券(MBS)を買い入れ る計画を発表したことを受けて、リスク資産の需要が高まった。主要10 業種では商品株や金融、資本財株の上げが特に大きく、S&P500種全 体の2週間の上昇率は4.2%に拡大した。同指数は2007年10月に過去最 高水準に達した。

この日の株式相場は前週末から反落した。14日にキプロスで開催さ れたEU財務相会合は、銀行同盟実現への行程表で合意に至らなかった ほか、救済要請に伴う条件や欧州中央銀行(ECB)の役割をめぐる意 見の相違が鮮明になった。米シティグループは、中国の成長予想を引き 下げた。今月に入りこれまでに少なくとも13の銀行や証券会社が、中国 の2012年経済成長見通しを引き下げている。

ニューヨーク連銀が発表した9月の同地区の製造業景況指数はマイ ナス10.4に低下し、景気後退期にあった2009年4月以来の低水準に落ち 込んだことも株売りにつながった。ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミスト予想の中央値はマイナス2だった。前月はマイナ ス5.9。同指数ではゼロが景況の拡大と縮小の境目を示す。

S&P500種の主要10業種では金融と商品株の下げが著しい。モル ガン・スタンレー・シクリカル指数は1.2%低下。前週末までは4日続 伸していた。ダウ輸送株平均は約1.5%下落。S&Pスーパーコンポジ ット住宅建設株指数は1.9%低下した。同指数は前週、8.5%上昇してい た。

アップル700ドル

KBW銀行株指数は1.7%低下。同指数を構成する24銘柄のうち23 銘柄が下落した。BOAは過去2週間で20%上昇していたが、この日 は2.6%安。モルガン・スタンレーは2.4%安で引けた。

アルコアは2.6%安と、ダウ平均銘柄で最大の下げ。クリフス・ナ チュラル・リソーシズは7%急落し、S&P500種採用銘柄で下落率が 最大となった。JPモルガンが同社の投資判断を「オーバーウエート」 から「ニュートラル」に引き下げたことが響いた。

アップルは1.2%上昇し終値としては過去最高の699.78ドル。引け 後の時間外取引では一時、初の700ドル台に乗せる場面が見られた。ア イフォーン5の予約が受け付け開始から1日で200万台を超え、これま での最高だったアイフォーン4S発売時の2倍を超えた。アップルの17 日発表によると、アイフォーン5の予約は初回出荷数を上回るため、一 部顧客への配送は当初予定の9月から10月にずれ込む見通し。

オフィス・デポは5.3%高。スターボード・バリューが同社の株 式13.3%を取得し、筆頭株主となった。

原題:U.S. Stocks Decline on Europe Concern After Last Week’s Rally(抜粋)

--取材協力:Sarah Jones、Jeff Sutherland、Whitney Kisling、Rita Nazareth.

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