米国債(17日):30年債が5日ぶり上昇-NY連銀指数に反応

米国債市場では30年債が5営業日ぶ りに上昇。ニューヨーク連銀管轄地区の製造業活動を示す指数が市場予 想を下回り、景気回復の維持には追加の刺激策が必要との金融当局の懸 念が裏付けられたことが手掛かり。

10年債は先週の下げから反発。ユーロ圏では域内債務危機の解決方 法をめぐり、意見の割れた状態が続いている。住宅ローン担保証券 (MBS)の相対利回りは過去最低を記録。米連邦公開市場委員会 (FOMC)が無期限でMBSを購入すると表明したことが材料だっ た。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の国債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「国外には多くの不透 明要因が存在する。また量的緩和(QE)の実体経済への効果をめぐる 不透明感も強い」と指摘。「株式相場に圧力がかかっており、若干リス クオフの傾向になっている」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは前週末比5ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)低下の3.04%。同年債(表面利率2.75%、2042年8月償 還)価格は31/32上げて94 13/32。利回りは一時3.12%と、5月4日以 来の高水準を付ける場面があった。先週は週間で26bp上昇と、上昇幅 は09年8月以来で最大だった。

10年債利回りは2bp下げて1.84%。先週は週間で20bp上げた。

売買高

インターディーラー・ブローカー最大手ICAPによると、米国債 の売買高はニューヨーク時間午後5時3分現在、約1960億ドル。1日の 売買高は13日に4640億ドルと、11年8月以降で最大となった。過去5年 間の平均は2620億ドル。

株式市場では、S&P500種株価指数が前週末比0.3%下落。商品24 銘柄で構成するS&P・GSCIスポット指数は2.2%下げた。

ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)保証のMBSと米国債の利回り 格差を示すブルームバーグの指数はこの日約10bp低下して84bpと、 少なくとも1984年以来で最小となった。

ニューヨーク連銀はこの日、2020年11月から22年8月に償還を迎え る米国債47億ドル相当を購入。一方で14年12月から15年5月に償還を迎 える米国債78億ドル相当を売却した。

ニューヨーク連銀製造業景況指数

ニューヨーク連銀が発表した9月の同地区の製造業景況指数はマイ ナス10.4と、景気後退期にあった2009年4月以来の低水準に落ち込ん だ。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は マイナス2だった。前月はマイナス5.9。同指数ではゼロが景況の拡大 と縮小の境目を示す。

GMPセキュリティーズの債券ストラテジスト、エイドリアン・ミ ラー氏は電話取材で、「米経済はなおも非常に脆弱(ぜいじゃく)で、 指標は引き続きQE3が正当化されるとするFOMCの認識に沿った内 容になっている」と指摘。さらに、「最近の欧州中央銀行(ECB)の 前向きな発表にもかかわらず、欧州連合(EU)はなおも多くの構造的 かつ政治的な向かい風を受けている。これら全ての要因から米国債の買 いが続いている」と述べた。

原題:Treasury Bonds End 4-Day Slump as Factory Data Spur Haven Demand(抜粋)

--取材協力:Lukanyo Mnyanda.

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