FOMC:今回の政策「最大限に刺激的」-市場関係者コメント

米連邦準備制度理事会(FRB) は12-13日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)終了後に声明を 発表し、長期証券の保有を拡大する量的緩和第3弾(QE3)を実施す ると表明した。オープンエンド型の形式をとり、政府支援機関の住宅ロ ーン担保証券(MBS)を毎月400億ドル購入する。これを受けた市場 関係者らのコメントは以下の通り。

◎FRBのMBS購入、「最大限に刺激的」-ハッチン・ヒルのクリス 氏:

ヘッジファンド、ハッチン・ヒル・キャピタルの創業者ニール・ク リス氏は13日、米連邦準備制度理事会(FRB)の住宅ローン担保証券 (MBS)購入計画について、「最大限に刺激的だ」と述べた。

クリス氏はニューヨークで開かれたブルームバーグ主催の会合で、 「今回のプログラムの規模は量的緩和第1弾(QE1)と同じくらい大 きい」とし、「当初あるいはしばらくの間はリスク資産価格が上昇し、 債券利回りは低下し、ドルが下落する」と予想した。

◎QE3は成長押し上げにつながらない公算、融資需要の弱さで-メロ ン:

問題の核心は、銀行の流動性よりも融資需要の弱さにあるため、成 長押し上げにつながらない可能性が高いとメロン・キャピタルの資産ポ ートフォリオマネジメント責任者バシリス・ダギオグル氏が指摘した。

・短期的には株式と商品相場を押し上げ、米ドルにはマイナス ・財政の崖や海外の成長減速、先行指標の鈍化、企業業績見通し下方修

正など他の要因を考えると、長期的な影響は不透明 ・家計のレバレッジ解消の動きが続いており、企業向け銀行融資の伸び

は改善が見られるがペースは鈍い ・財政の崖の問題に取り組む必要があることは、連邦政府が経済成長の

大きな足かせになることを意味する ・需要の弱さを考えると、FRBの行動はデフレ回避に役立つ

◎QE3を市場は予想以上に積極的と受け止め-ブラウン・ブラザー ズ:

市場の反応に基づくと、FRBの量的緩和第3弾(QE3)は予想 以上に積極的な内容だったと、ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのスト ラテジストらが顧客向けリポートで指摘した。

・QE3が最終的に総額6000億ドルだったQE2を上回る規模となるか

見守っていくことになる

◎QE3の漸進的な性質は失望誘う-三菱東京UFJのラプキー氏:

QE3の漸進的な性質は「あまりにためらいがち」で「迫力に欠け る」と、三菱東京UFJ銀行のエコノミスト、クリス・ラプキー氏がリ ポートで指摘した。

• 債券購入を無制限とした点は投資家に好感されるかもしれない • 失業率がどの程度の水準になればFRBが緩和ペースを抑える可能性

があるかは、極めて難しい問題だ

◎FOMCは「さらに措置を実施する意欲示す」-TDのグリーン氏 :

FRBは新たな財務省証券の購入を発表しなかったが、「成長押し 上げと失業率低下に役立つと考えられることならどんなことも行う可能 性」を示した。TDセキュリティーズの外為・金利・商品調査担当グロ ーバル責任者を務めるエリック・グリーン氏が顧客向けリポートで指摘 した。

• 購入のペース引き上げと対象拡大があり得ることを示唆 • 購入は準備預金の超過準備に対する付利金利(IOER)の引き下げ

で補完する可能性 • ツイストオペ終了時に500億ドルの財務省証券購入を極めて容易に選

択することがあり得る

◎FOMC、労働市場次第で一段の国債購入示唆-ラボバンクのマレー 氏:

FOMCの声明は、ツイストオペ終了時点までに労働市場に改善が 見られなければ、期間が長めの国債を追加購入することを示唆している ようだと、ラボバンクのエコノミスト、フィリップ・マレー氏が顧客向 けリポートで指摘した。

• FOMCは、労働市場が改善しなければ、低金利期間を2015年半ば以

降も継続することを決定する可能性もある • 「財政の崖」も景気回復にとって打撃となる

◎FRBのバランスシート拡大分、1.16兆ドル超える公算大-BNP:

FRBは2013年末まで1カ月当たり850億ドル規模の債券購入を継 続するとみられると、BNPパリバのエコノミスト、ジュリア・コロナ ド氏がリポートで指摘した。

• 基本シナリオでは、バランスシートの純増は1兆1650億ドル • 12月のFOMCでは、ツイストオペで売却する短期資産が不足してく

るにもかかわらず、ほぼ同様のペースで証券購入を継続する必要が

あるかどうかを決定することになるだろう

◎FRB:MBS以外に購入対象拡大も、購入目標達成で-BNPパリ バ:

米連邦準備制度理事会(FRB)は住宅ローン担保証券(MBS) を新たに毎月400億ドル(約3兆1000億円)購入する目標を達成するた め、変動金利住宅ローン(ARM)など他の商品の購入拡大を余儀なく されるだろう。

• BNPパリバのMBSストラテジスト、アニッシュ・ロホカレ氏が顧

客向けリポートで指摘した

◎FRBは「決定的な」政策転換を果たした-TDのグリーン氏:

無制限の債券購入を表明し、さらに突っ込んだ姿勢を示したことで、 潜在的だった「バーナンキ・プット」をより明確なものにしたと、TD セキュリティーズのストラテジスト、エリック・グリーン氏がリポート で指摘した。

◎FRBは「極めてハト派的」、雇用改善が鍵握る-ジェフリーズ:

声明文では「FOMCが遠い将来まで刺激策を講じる方針が示唆さ れている」と、ジェフリーズのエコノミスト、ウォード・マッカーシー 氏が顧客向けリポートで指摘した。

• 雇用は将来の刺激策にとっての「指標」 • 労働市場が引き続き停滞する限り、FOMCは「武器」を追加する

◎FRBは一段の国債購入の余地を残した-ロイズのディーベル氏:

FRBはより明確に失業率をターゲットにしているようだと、ロイズ のストラテジスト、チャールズ・ディーベル氏が顧客向けリポートで指 摘した。

◎FRBのQE3、経済の活性化には不十分-キャピタル・エコノミク ス:

FRBは市場が求めていた全ての措置を決定したが、毎月のMBS 購入規模がいつ400億ドルから引き上げられるのかとの声が上がるのは 時間の問題だと、キャピタル・エコノミクスの米国担当チーフエコノミ スト、ポール・アシュワース氏は顧客向けリポートで指摘した。

• 毎月400億ドルの規模はキャピタル・エコノミクスの予想を若干下回

る • 失業率が7%に低下するのに2015年までかかるとすれば購入総額は1

兆4000億ドルに達する可能性がある

◎FRBの月間MBS購入額は「大きな数字」-PIMCOグロース 氏:

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のビル・グロース氏はツイッターで、「米連邦準備制度理事会 (FRB)は住宅ローン組成の月間平均の35%相当を購入する。これは 大きな数字だ」と指摘した。

◎FRBは「極めて積極的」な政策行動を取った-CRTのエイダー 氏:

CRTキャピタルのストラテジスト、デービッド・エイダー氏が顧 客向けリポートで指摘した。

原題:Neil Chriss Says U.S. Fed Purchases ‘Maximally

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