来年度の借換債は過去最大の119.9兆円と説明-財務省幹部

財務省は14日、主要な機関投資家な どで構成する国債投資家懇談会(座長・吉野直行慶応大学教授)と、証 券や銀行関係者で構成する国債市場特別参加者(プライマリーディーラ ー)会合を開催し、意見交換した。財務省幹部は、同懇談会・同会合後 の記者説明で、2012年度の借り換え債は過去最大の約119兆9000億円と なることを明らかにした。

財務省幹部によると、12年度借り換え債について、同年度概算要求 ベースで、今年度当初計画(112兆3050億円)比で約7兆5000億円増と なる見通し。08年度、09年度にリーマンショックによる世界的な金融危 機を背景に、経済対策を実施し、5年債などを増額した国債の満期を迎 えることが要因と説明した。また、来年度の国債買い入れ消却の財源を 借り換え債にする必要があるとも説明。今年度までは国債整理基金を使 っていたとしている。

さらに同省幹部は、赤字国債発行の裏付けとなる特例公債法案の不 成立に関して、11月末までに法案が成立しない場合、11月末以降の利付 国債の発行が厳しい状況になると指摘。早期成立の必要性を各方面に働 きかけていることを強調した。

同懇談会・同会合の出席者からは、特例公債法案が成立しないリス クが市場に影響を与えるとの発言が出たと指摘した。

今年度当初計画の市中国債発行額149.7兆円のうち、短期国債の 約30兆円を除く、約120兆円が2年以上の利付国債。そのうち赤字国債 の約40兆円弱の発行ができない状況だ。このため建設国債、財投債など 特例国債以外を先に発行しており、特例国債発行を先送りしている。

世界経済改善で金利上昇の見方

最近の国債市場の動向に関しては、欧州中央銀行(ECB)や米連 邦準備制度理事会(FRB)による追加緩和を受けて、世界経済の改善 期待を背景に、リスク選好の動きから、金利は少しずつ上昇するとの見 方が多数を占めたという。国債投資家懇談会の出席者からは、長いゾー ンは金利が高くないと投資しにくいとの意見や過去半年で買い遅れてお り、平準的な買い増しを行うとの声も聞かれたとしている。

10-12月期の国債の買い入れ消却と流動性供給入札については、7 -9月期と同額・方法の継続が適当との意見が大勢を占めた。一方、物 価連動債の発行再開に関しては、特に議論はなかったという。

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