IMF篠原氏:世界経済に安定化の兆し見えず-欧州減速など背景

国際通貨基金(IMF)の篠原尚之 副専務理事は13日午後、都内で講演し、リーマン・ショック後の世界的 な需要減は回復していないと指摘し、「世界経済が安定化する兆しは出 てきていない」との懸念を示した。その上で、10月に東京で開くIMF と世界銀行の年次総会では、世界経済の動向、特に欧州危機を中心に議 論が進むとの見通しを明らかにした。

篠原氏は、世界経済が停滞している要因として、欧州の財政赤字や 金融問題、米国の住宅市場の低迷を挙げた。このうち欧州については 「金融問題や財政赤字で経済に非常なブレーキがかかっている。この影 響でほかの国にも影響が出てきている」と指摘。欧州向け輸出の減少に 伴い、中国や日本の経済に影響が出ているほか、世界全体でも「成長率 が芳しくない」と述べた。

さらに、欧州経済の後退の余波を受けた新興国の成長率の低下につ いても「急には回復しない」と指摘。各国が中国に中間財を輸出し、同 国から最終財を欧州に輸出するという「アジア域内貿易の垂直統合」と いう貿易パターンの変化が背景にあるとし、動向を注意して見ていく必 要性を示唆した。一方で、中国はじめ新興国のハードランディングの可 能性は低いと語った。

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