ドル対円7カ月ぶり安値、QE3期待-対ユーロ5月来安値圏

東京外国為替市場ではドルがじり安 となり、対円で約7カ月ぶりの安値を付けた。海外時間に注目の米連邦 公開市場委員会(FOMC)の政策発表を控えて、量的緩和第3弾 (QE3)を期待したドル売りの流れが継続。ドルは対ユーロでも約4 カ月ぶり安値をうかがう展開となった。

ドル・円相場は1ドル=77円90銭付近から一時、77円65銭と2月14 日以来の水準までドル安・円高が進行。午後3時33分現在は77円71銭前 後となっている。

みずほコーポレート銀行国際為替部の加藤倫義参事役は、米国の追 加緩和期待を背景に「基本的に今までのドル安の流れに追随している」 と指摘。「みんな77円50銭のストップ(損失を限定するためのドル売 り・円買い注文)を付けたいのだろう」とした上で、QE3について は、「6-7割ぐらい織り込んでいると言われているが、ちょっと分か らない。為替への影響もQE3があればリスクオン(選好)で円売りだ という人もいるので、微妙だ」と語った。

ユーロ・ドルは1ユーロ=1.2900ドル前後から一時1.2931ドルまで ドルが軟化。前日の海外市場で付けた5月11日以来のドル安値にあ と0.0006ドルと迫った。

FOMC

ブルームバーグが行ったエコノミスト調査によると、6割超が13日 のFOMC後にQE3が発表されると予想している。低金利政策維持の 期間も2015年まで延長されるとみられている。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)は、ブルームバーグ ラジオのインタビューで、「最も可能性が高いのは、金利政策の時間軸 を15年遅くまでへと延長することだと当社はみている」とし、「QE3 が実施される公算も大きい。今回か、もしくは12月までにありそうだ」 と話した。

大和証券投資情報部担当部長の亀岡裕次氏は、市場ではQE3への 期待がかなり高まってきているが、完全に織り込んだわけではないと言 い、実際にFOMCがQE3にまで踏み込めば、「残りの部分でまだド ル安が進む」余地はあると指摘。半面、「織り込んでしまうと、リスク オンになることで株高の債券売り、金利上昇の動きも出てくると思うの で、それほど金利とドルがどんどん下げるということはないだろう」と 語った。

一方、ユニオン・バンクのトレーダー、白井万雄氏(ロサンゼルス 在勤)は、「市場はQE3を相当程度織り込んでいるので、これでQE 3がなかったりすると、ドルが大きく買われる」と予想。ただ、株が売 られると、「リスクオフ(回避)になるので円高になる可能性もある」 とし、「ドル全面高だが、円は円高」になるとの見方を示した。

FOMCの声明文はワシントン時間13日午後零時半(日本時間14日 午前1時半)ごろ発表される予定。同日午後2時には最新の経済見通し が示され、2時15分ごろからバーナンキ米連邦準備制度理事会 (FRB)議長が記者会見を行う。

ユーロ・円相場は1ユーロ=100円半ば付近で小動き。前日の海外 市場ではドイツ連邦憲法裁判所による恒久的救済基金の合憲判断を受 け、一時7月4日以来の水準となる100円65銭までユーロ高・円安が進 む場面が見られたが、FOMC待ちの様相が強まる中、この日の東京市 場では100円31銭から100円51銭の狭いレンジで推移した。

--取材協力:近藤雅岐、大塚美佳 Editors: 青木 勝, 山中 英典

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