米国債:10年債利回りが3週ぶり高水準、FOMCの結果待ち

12日の米国債市場は10年債利回りが 3週ぶり高水準に上昇した。米連邦公開市場委員会(FOMC)が13日 の会合で追加緩和を決定するとの見方が強い。この日は10年債入札 (210億ドル)が実施された。

30年債は続落。独連邦憲法裁判所が恒久的救済基金である欧州安定 化メカニズム(ESM)の批准を条件付きで同国に認める判断を下す と、米国債への安全逃避需要が後退した。10年債入札の需要が過去の平 均値を下回ったことから、下げ足が速まった。

RWプレスプリッチの政府・機関債取引担当マネジングディレクタ ー、ラリー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は、「市場で楽観的 な見方があるときに米国債の入札が実施された」と述べ、「市場は FOMCによる一段の緩和を明らかに予測している」と続けた。

ニューヨーク時間午後4時33分現在、10年債の利回りは5ベーシス ポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して1.76%。一時は1.77%と8 月22日以来の高水準をつけた。同年債(表面利率1.625%、償還期 限2022年8月)価格は1/2下げて98 26/32。30年債利回りは6bp上昇 して2.92%。

インフレ見通し

トレーダーのインフレ見通しの指標となる10年債と同年限インフレ 連動債(TIPS)の利回り格差は2.41ポイントと、3月21日以来の最 大をつけた。過去10年間の平均値は2.16ポイントとなっている。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) で世界最大の債券ファンドを運用するビル・グロース氏は、米国債の組 み入れ比率を昨年10月以来の低水準まで下げた。その一方で、米金融当 局による一段の景気刺激策は再びインフレを招く恐れがあると警告し た。

PIMCOが12日にウェブサイトで発表したリポートによると、グ ロース氏は運用資産2720億ドルの「トータル・リターン・ファンド」で 米国債の組み入れ比率を8月に21%と、前月の33%から引き下げた。 PIMCOは月ごとの組み入れの変化について直接コメントしていな い。

入札結果

米財務省が実施した10年債入札(銘柄統合)の結果によると、投資 家の需要を測る指標の応札倍率は2.85倍と、過去10回の平均値(3.09 倍)には及ばなかった。最高落札利回りは1.764%。入札直前の市場予 想と一致した。

海外の中央銀行を含む間接入札の落札全体に占める割合は36.2%。 過去10回の平均値は42%だった。プライマリーディーラー以外の直接入 札者の落札比率は11.6%と、過去10回の平均値(17%)を下回った。

米財務省は13日に30年債(130億ドル)の入札を実施する。前日の 3年債入札の最高落札利回りは0.337%、応札倍率は3.94倍と過去最高 だった。

連邦準備制度理事会(FRB)のエコノミストが開発した金融モデ ルに基づく10年物タームプレミアム(期間に伴う上乗せ利回り)による と、この日はマイナス0.84%と、8月24日以来で最もマイナス幅が小さ かった。マイナスのタームプレミアムは、適正水準を下回る利回りでも 投資家が積極的に受け入れていることを意味する。年初来平均はマイナ ス0.73%。

FOMCは13日の会合終了後、米東部時間午後0時30分ごろに声明 を発表する。ブルームバーグがまとめた調査によると、エコノミストの 約3分の2は量的緩和第3弾実施と、異例の低金利の時間軸を2015年ま で延長すると予想している。

原題:U.S. 10-Year Yield Reaches 3-Week High Amid Auction, Fed Meeting(抜粋)

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