9月12日の米国マーケットサマリー:株が上昇、独憲法裁の判断で

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.2895   1.2855
ドル/円             77.86    77.77
ユーロ/円          100.40    99.97


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種     13,333.35     +9.99     +.1%
S&P500種         1,436.56     +3.00     +.2%
ナスダック総合指数  3,114.31     +9.79     +.3%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .24%        .00
米国債10年物     1.76%       +.06
米国債30年物     2.92%       +.07


商品 (中心限月)            終値    前営業日比  変化率
COMEX金(ドル/オンス) 1,733.70   -1.20   -.07%
原油先物   (ドル/バレル)    96.88    -.29   -.30%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが対ドルで4カ月ぶり高値 に上昇した。ドイツ連邦憲法裁判所が恒久的救済基金である欧州安定化 メカニズム(ESM)の批准を認める判断を下したことを受け、ユーロ 買いが膨らんだ。

ユーロは円に対して続伸。独憲法裁はESM批准に異議を唱える申 し立てを退けた一方、基金へのドイツの拠出額に1900億ユーロ(約19 兆1000億円)の上限を設定した。ドルは主要16通貨の大半に対して下 落。12日から2日間の予定で開催されている米連邦公開市場委員会( FOMC)で、国債買い入れが決定されるとの観測が背景にある。南ア フリカ・ランドはユーロに対し年初来安値に下げた。国内の労働ストを めぐる緊張の高まりを受けたランド売りが進行した。

HSBCホールディングスの為替戦略責任者、ロバート・リンチ氏 (ニューヨーク在勤)はブルームバーグテレビジョンとのインタビュー で、「ドイツ連邦憲法裁判所の判断内容は大方予想されていたとはい え、今年上期のユーロ下落を引き起こした周辺国市場をめぐる緊張の緩 和へ向け、障害をまた一つ取り除いた格好だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時53分現在、ユーロは対ドルで前日 比0.3%高の1ユーロ=1.2894ドル。一時1.2937ドルと、5月11日以来 の高値を付けた。円に対しては0.4%上昇して1ユーロ=100円41銭。円 は対ドルで0.2%安の1ドル=77円89銭となっている。前日は6月1日 以来の高値を付けていた。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。主要株価指数は4年ぶり高値付近で推移した。 ドイツの連邦憲法裁判所が、恒久的救済基金である欧州安定化メカニズ ム(ESM)の批准を条件付きで同国に認める判断を下したことが手掛 かり。また米金融当局による景気刺激策への期待も広がった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指 数は前日比3ポイント(0.2%)高の1436.56。ダウ工業株30種平均 は9.99ドル(0.1%未満)上げて13333.35ドル。

JPモルガン・ファンズのストラテジスト、ジョゼフ・タニアス氏 は電話インタビューで、「市場では何らかの量的緩和策に期待が集まっ ている」とし、「これまで相場を上昇させてきたのは中央銀行の緩和策 だ」と続けた。また「欧州ではテールリスクが消えつつある。独憲法裁 の判断は、状況が正しい方向に向かっていることをさらに強く示すもの だ」と述べた。

米連邦準備制度理事会(FRB)は12-13日の日程で連邦公開市場 委員会(FOMC)を開催。ブルームバーグが実施したエコノミスト調 査ではほぼ3分の2が、FOMCが13日の会合終了後に量的緩和第3弾 (QE3)を発表すると予想している。

◎米国債市場

12日の米国債市場は10年債利回りが3週ぶり高水準に上昇した。米 連邦公開市場委員会(FOMC)が13日の会合で追加緩和を決定すると の見方が強い。この日は10年債入札(210億ドル)が実施された。

30年債は続落。独連邦憲法裁判所が恒久的救済基金である欧州安定 化メカニズム(ESM)の批准を条件付きで同国に認める判断を下す と、米国債への安全逃避需要が後退した。10年債入札の需要が過去の平 均値を下回ったことから、下げ足が速まった。

RWプレスプリッチの政府・機関債取引担当マネジングディレクタ ー、ラリー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は、「市場で楽観的 な見方があるときに米国債の入札が実施された」と述べ、「市場は FOMCによる一段の緩和を明らかに予測している」と続けた。

ニューヨーク時間午後3時1分現在、10年債の利回りは6ベーシス ポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して1.76%。一時は1.77%と8 月22日以来の高水準をつけた。同年債(表面利率1.625%、償還期 限2022年8月)価格は17/32下げて98 3/4。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は小幅反落。米連邦公開市場委員会 (FOMC)が追加緩和策を発表するとの期待や欧州の救済基金をめぐ るドイツ連邦憲法裁判所の判断を好感して一時は約半年ぶりの高値をつ けていた。

FOMCは13日の会合後に声明を発表する。金は2008年12月末か ら11年6月にかけて70%急伸した。当局が政策金利を過去最低水準に維 持し、2度にわたる量的緩和プログラムで2兆3000億ドル相当の債券を 購入したことが背景にある。

RJオブライアン・アンド・アソシエーツのシニア商品ブローカ ー、フィル・ストライブル氏(シカゴ在勤)は電話インタビューで、 「FOMCの発表を控えて慎重になっている」と指摘。「様子見の投資 家が多い」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12 月限は前日比0.1%安の1オンス=1733.70ドルで終了した。一時 は1749.50ドルと、中心限月としては2月29日以来の高値をつけた。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油相場は6営業日ぶりに下落。米国の原油在庫が予 想外に増加したことが手掛かり。

米エネルギー省の統計によると、先週の原油在庫は199万バレル増 加した。ブルームバーグがまとめたアナリスト調査では290万バレルの 減少が予想されていた。ドイツの連邦憲法裁判所が欧州安定化メカニズ ム(ESM)の批准を条件付きながらも認める判断を下したことから、 原油は上昇する場面もあった。

アダム・メッシュ・トレーディング・グループのチーフストラテジ スト、トッド・ホーウィッツ氏(シカゴ在勤)は「原油の供給が多過 ぎ、価格をこの水準では支えられない」と指摘。「98ドルに控える上値 抵抗線は堅い」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物10月限は前日 比16セント(0.16%)安の1バレル=97.01ドルで終了。午前10時30分 の在庫統計発表前は一時98.06ドルと、8月23日以来の高値をつけた。

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