新型アイフォーンで欧州通信事業者の価格競争激化へ

英携帯電話サービス会社ボーダフォ ン・グループが前回、「iPhone(アイフォーン)」新機種の販売 にアップルの条件に基づいて奨励金を提供することを断った際、欧州各 地で顧客が値引きを提供する携帯電話サービス事業者に流れた。その後 アイフォーンは歴史的な人気製品になった。

アップルは12日のイベントで新型アイフォーンを発表するとみられ ており、携帯事業者は5年前の二の舞いを避けたい考えだ。ボーダフォ ンやテレフォニカなどの事業者は今年、スペインや英国などの市場でス マートフォン(多機能携帯電話)の販売奨励金の提供から手を引き始め ていたが、今後は価格競争に回帰せざるを得なくなる可能性がある。

新型アイフォーンに対する需要はかなり積み上がっているもよう で、一部の事業者は市場シェア獲得を目指して値引き策を打ち出したい 意向とみられる。ブルームバーグ・インダストリーズの集計データによ ると、欧州の通信事業者の奨励金コストは無線通信事業収入の12-14% に相当する。

フランステレコム傘下のオレンジの携帯電話担当役員、バンサン・ ブルネ氏は「奨励金は単に昔ながらのやり方ではない。スマートフォン を浸透させる主要な手段でもある」と述べ、「1、2四半期の間は奨励 金の増加が見込まれる」と予想した。

2007年のアイフォーン発売以降、欧州の通信事業者はスマートフォ ンでのウェブサイト閲覧や電子メール、動画鑑賞を普及させるため、多 額の資金を投じてきた。米サンフランシスコのヤーバブエナ芸術センタ ーで現地時間12日午前10時(日本時間13日午前2時)に発表される見込 みの新型アイフォーンについて、通信事業者が奨励金なしで対応すれ ば、顧客を逃すことになりかねない。パイパー・ジャフレーのアナリス ト、ジーン・マンスター氏によると、新型アイフォーンの販売台数は今 月だけで1000万台に上る可能性がある。

JPモルガン・チェースによると、欧州で販売されたスマートフォ ンは5台に1台がアイフォーン。アップルが新型アイフォーンで本体デ ザインを刷新すれば、10年以来となるため、新機種購入を見送ってきた 顧客の間で期待が高まっている。

原題:IPhone Debut Poised to Stoke Price War Among European Operators(抜粋)

--取材協力:Jonathan Browning.

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