OKI:海外不正での純損失は計308億円、上場期限に報告提出へ

スペイン子会社での不適切会計発 覚で上場廃止の可能性が出ていた通信機器・ATM(現金自動預け払い 機)大手OKIは、不正会計により6年3カ月で計308億円の純損失が 発生したと発表した。外部委員会から11日付で報告書を受領した。

同社は報告を受け、上場維持に必要な法定期限当日の14日に、過 年度決算の訂正を織り込んだ四半期報告書を金融当局に提出し、延期し ていた4-6月期決算の発表も行う予定。報告書は、不正会計は同子会 社の社長によるもので、組織的な関与は認められないとした。

OKIは8月8日に不正会計の事実を公表。外部調査実施に伴う報 告書提出遅延を受けて東証は同社株を上場廃止の可能性を注意喚起する 「監理銘柄(確認中)」に指定し、同社株価は翌9日にストップ安(値 幅制限いっぱいの下げ)の72円まで売られた。11日終値は100円。

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹投信グループ長は、 組織的関与が認められず同株が監理ポストから外れるだろうとしながら も、日経平均の構成銘柄であるOKIで企業統治のあり方が問われたこ とが「日本の株式市場全体への不信感につながることを懸念する」とコ メントしている。

OKIは当初、不正会計の損失リスクは80億円程度としていた。 しかし、外部委報告によるとスペイン子会社は確認可能な範囲で6月末 までの6年3カ月にわたり架空取引を継続。副業として手掛けていたテ レビ販売でもリーマンショックに伴う市況急落などで会計を操作したた め、累計で216億円の営業損失と308億円の純損失が発生していた。

今期業績予想は変更せず

川崎秀一社長は東証での会見で陳謝し、不正会計を行っていたとし て11日付で懲戒解雇した同子会社社長への告訴を検討中だと語った。 ただし、決算訂正で純資産は落ち込んだものの増資は考えていないと述 べた。

会見に同席した佐藤直樹副社長は、不正会計問題に伴う純損失が4 -6月期では8億円にとどまっている点を踏まえ、今期(2013年3月 期)収益予想は変更しない方向で検討中だと説明。現預金残高に余裕は あり、金融機関のバックアップも得られていると強調した。

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